
スーツケースを探していると「エース製」「プロテカ」「エース・プロテカ」なんて表示を見たことありませんか?
こうした表示を見て「エースとプロテカって何が違うの?」と気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回の記事ではちょっと分かりづらいエースとプロテカの違いについてご紹介したいと思います。
筆者:ジンベエ
海外ガイド歴12年。小さな旅行情報会社の代表をしております。
趣味がスーツケース収集で、これまで15台以上のエース製品を使ってきました。現在はパリセイド3-ZとスタリアCXRを愛用しています。
エースとプロテカって何が違うの!?
簡単にまとめるとエースとプロテカの違いは「オリジナルブランド名」の違いです。
どちらもエース株式会社という日本一の鞄メーカーのオリジナルブランドです。
そしてそれぞれのブランドから異なるスーツケースをラインナップしています。
まず簡単にエース株式会社とは?

エースの原点は1940年に大阪の天王寺に始まったカバン製造卸業「新川商店」。
“日本のスーツケースの歴史はエースにある”と言っても過言ではないかもしれません。
当時輸入販売していたスーツケースは日本人のサイズや旅行スタイルにはなかなか合わないものでした。
そこで、エースは機能・デザイン・価格で“日本人が本当に使いやすいスーツケースをつくる”ことを目標に開発を進め、1966年に初の国産スーツケースとなる「デボネア」を発売します。
この時から国産スーツケースの時代が幕を開けました。
エースのエース(ace.)というブランド

エース株式会社と同じ名前がブランド名となっているのがace.(エース)。
(ただし、ネットショップや店頭販売ではカタカナ表記で「エース製」となっていることが多く、これが多くの方が混乱する原因ではないかと思います)
エースのブランドコンセプトは、
"日本の美意識、感覚、精神を受け継ぐ最適な「モチハコブカタチ」を創出し、すべての人々の移動を快適にする"ことをプロダクトのコンセプトに掲げ、その製品を作るにあたり使われるシーンやターゲットなどできるかぎりのコトを想定し、最適な生産地、最適な価格、最適な品質、最適な機能を、現在まで培ってきたノウハウ、時代背景、ニーズやウォンツなどの数多くの様々な要素の中から最適に選定しています。
とあります。
ace.(エース)ではすべての移動を“旅”と考え、その旅を快適にすることをコンセプトにしているので、スーツケースだけでなく、ビジネスバッグやバックパックなども多数ラインナップしています。
“最適な価格”も重視しているため、エース株式会社の製品の中では、高い品質を保ちながらコストパフォーマンスに優れているのが大きな魅力です。
ace.(エース)の中には、2つのレーベルがあります。
ace.TOKYO(エース トーキョー) LABEL
ace. TOKYO LAVELは、トラベルカテゴリーのレーベル。
自宅から旅先までの移動を快適にしてくれるスーツケースや、リュック、ショルダーなどがラインナップされています。
ace.GENE(エース ジーン) LABEL
ace. GENEは、ビジネスカテゴリーのレーベル。
出張や通勤など、ビジネスシーンでの快適性を追求したスーツケースやビジネスリュックを中心としたラインナップです。
プロテカ(ProtecA)はエースのフラッグシップブランド

ProtecA(プロテカ)はエース株式会社のフラッグシップブランド。
プロテカのブランドコンセプトは
他人がやることを追うのではなく、
常に新しいスタンダードを開拓し、牽引し続ける。
プロテカのスーツケースは、一歩先を、歩く。Moving a step ahead.
とあります。
“究極の国産ラゲージ”を目指しているブランドで、全てが日本の北海道にある工場で生産されているのが特徴です。
エース株式会社の魂が込められたスーツケースブランドで、独自開発の素材やパーツが使用され、非常に品質の高いスーツケースがラインナップされています。国内にも多くのファンがいます。
エース(ace.)とプロテカ(ProtecA)のスーツケースの3つの違いとは?
エース(ace.)とプロテカ(ProtecA)の違いについて、簡単に表でまとめて確認しましょう。
エース(ace.) | プロテカ(ProtecA) | |
製造地 | 国外(一部、日本製) | 日本製 |
価格帯 | 3万円~4万円 | 6万円~8万円 |
ブランドイメージ | 高品質×機能性のコスパに優れたブランド | 日本を代表する高級ラゲージブランド |
機能性 | 高性能 | 特許技術で国内最高峰 |
保証内容 | 5年製造保証 | プレミアムケア |
店頭販売 | 百貨店などの鞄コーナー | 専門店、 百貨店などの鞄コーナー |
WEBストア |
*スマホは横にスワイプできます。
大きく分けると…
- 機能性の違い
- 保証内容の違い
- 価格の違い
と3つの違いがあります。
1.機能性の違い
エースのスーツケースには、高品質なパーツが使用されていますが、プロテカにはエースが特許を取得しているスーツケース業界最高峰のパーツが使用されています。
荷物をたくさん入れたり、頻繁に使ったりする方ならプロテカとエースの違いを味わえるかと思います。
プロテカには、エースの他のスーツケースにはない3つの機能が搭載されているモデルが多いです。
- サイレントランキャスター
ガラガラというキャスターの引く体感音量を大幅に軽減した高品質キャスター。 - ベアロンホイール
20kg荷物を載せても滑るような走行を実現した高耐久性クロム鋼ベアリング。 - マジックストップ
ワンストップでスーツケースを固定可能。
この3つの違いは、実は販売店でちょっと比べたくらいでは違いがわかりにくいかもしれません。
でも、スーツケースを長く使っていくと、スーツケースをプロテカで揃えたいと思うくらい使い勝手に優れています。
最近のスーツケースはしっかりしたメーカー品なら空荷の状態ではしっかり動いてくれるキャスターがついています。
ただ、何年も使って、なおかつ20kg以上の荷物を詰め込んだ状態での動きのスムーズさは、ベアロンホイールを搭載したプロテカが素晴らしいです。
そして細かい違いでも使い勝手が異なるのがキャスターストッパーです。
エースのスーツケースには他の大手メーカーと同じくHINOMOTO製のキャスターストッパーが搭載されているんですが、写真の右を見るとわかるように、金具類がキャスターの近くにあって、長く使っていると髪の毛を巻き込んでしまって手入れが必要になります。
それに対して、特許を取得しているプロテカのマジックストップはわかりにくいのですが、上からスパイクが下りてきてキャスターを固定する方式のため、ほぼメンテナンスフリーと言っていいです。
なかなか伝わらない機能性の違いではあるのですが、『本物の上質なスーツケースがほしい』という方にはプロテカをおすすめします。
2.保証内容の違い
- エースの「5年製造保証」
商品に製造上の不良があった場合、無料での修理。
使用していての破損や、航空会社に預けている時の破損は対象外。 - プロテカの「プレミアムケア」
3年以内であれば、通常使用による破損、航空会社に預けている時の破損を何度でも無償修理。
航空会社に預けている間の破損にも無償対応するのは、世界中のスーツケースブランドでもプロテカのみです。
私も10年ほどの中で2回プレミアムケアのお世話になりました。数万円コースの故障が無料なのは助かりますし、『何かあってもプレミアムケアがある』という安心感が非常にありがたいです。
3.価格の違い
最後に確認するべきエースとプロテカの大きな違いは価格です。
- エースのスーツケース:3万円~4万円
- プロテカのスーツケース:6万円~8万円
と、プロテカを選ぼうと思うと予算はエースの2倍になります。
「この価格差が気にならない」という方なら、迷わずプロテカを選ぶことをおすすめします。
ただ、「金額を見るとやっぱりかなり悩む…」という方もおられますよね。
私もそうです。。。
おすすめの選び方は、
- 機内持ち込みサイズ→ace.のスーツケース
- 受託手荷物サイズ→ProtecAのスーツケース
という選び方です。
機内持ち込みサイズのスーツケースは、最大重量がそこまで重くなることもないですし、自分で持ち込むので手荒に扱われることも少ないです。
1年に10回弱は国外出張していますが、機内持ち込みサイズのスーツケースならace.のスーツケースでも十分すぎるパフォーマンスだと感じています。
それに対して、荷物を制限ギリギリまで詰め込んで23kgにする受託手荷物は、空港で手荒に扱われることもあり、タイミングが悪いと壊れてしまうこともあり、キャスターの摩耗も早くなりがちです。
2,3年使ってからの性能の高さではエースはプロテカに勝てないので、大きなサイズはできれば保証も安心のプロテカをおすすめします。
エース(ace.)の代表的スーツケース
エース(ace.)で人気の高いスーツケースをご紹介します。
ace. TOKYO LABEL パリセイド3-Z
パリセイド3-Zは、エース(ace.)でベストセラーとなっているパリセイドシリーズの最新モデルです。
モデルチェンジを重ねる毎にブラッシュアップが続けられ、第3世代となったパリセイド3-Zにはキャスターストッパーが搭載されました。
他にもサイレントキャスターや拡張機能、フロントオープンポケットなど、エースの持つスーツケースへのこだわりが込められた人気No.1モデルです。
上から出し入れ、容量も◎
その分、倒して開く部分の容量が小さそうに思えましたが、見た目以上にしっかり入りました。
キャスターも動かしやすいです。
プロテカ(ProtecA)の代表的スーツケース
プロテカ(ProtecA)で人気の高いスーツケースをご紹介します。
ProtecA スタリアCXR
エースのフラッグシップブランドであるプロテカで一番人気が高いのがスタリアシリーズ。
“フルスペック”がコンセプトになっており、最新モデルのスタリアCXRでは…
- マジックストップ(ストッパー機能)
- ベアロンホイール
- サイレントキャスター
と、プロテカのモデルに採用される3つの機能全てを搭載しているのが大きな特徴です。
MADE IN JAPANの品質と、プロテカならではの機能性の高さを最も高いバランスで楽しめる万能派スーツケースと言えるでしょう。
特にベアロンホイールは荷物を満載にした状態でも快適な引き心地で、余裕のある移動が可能。
「品質の高いスーツケースが欲しい」という方には、最もおすすです。
様々なブランドを使っていますが、筆者もプライベートではスタリアVS→スタリアCXとモデルチェンジ毎に愛用し続けています。
さすがmade in Japan!
ace.とプロテカのスーツケースはアウトレットならさらにお得!
安心の日本ラゲージブランドであるace.とプロテカ。
旅行好きな方や、出張が多い方なら「一度は使ってみたい」と思ったことのある方もいるのではないでしょうか?
ただし、品質がしっかりしている分、スーツケース自体のお値段もそれなりにします。筆者もなかなかプロテカは定価では手が出せません…。
同じように感じている方がいればおすすめなのがエースのオンラインショップのセールです。
基本常時行われていて、前モデルなどがプロテカなら最大40%オフ、ace.なら最大50%オフで購入できます。
「お得にエースの高品質スーツケースを手に入れたい!」という方におすすめです。
ライフスタイルに合わせてエースとプロテカから選ぼう!
ちょっとわかりにくいエースとプロテカの違いについてご紹介しました。
簡単にまとめておきましょう。
- ace.(エース)
- ProtecA(プロテカ)
どちらもエース株式会社のオリジナルブランドです。
エースとプロテカそれぞれブランドの特徴が異なるので、今回ご紹介した情報を参考にしながら、ライフスタイルに合ったスーツケースを選びましょう。