スーツケースの詰め方・入れ方は『4分割の法則』!

 

海外旅行を快適に楽しむのに欠かせないスーツケースのパッキング

でも、「どこに何を入れるのが正解なのかわからない…」「適当に入れたら、中身がごちゃごちゃ…」なんてお悩みの方も少なくないのではないでしょうか?

そこで、スーツケースの詰め方テクニックの中でも、キホンの“キ”にあたる『4分割の法則』についてわかりやすくご紹介します。

筆者の紹介
海外ガイド&現地コーディネーター歴12年。所有したスーツケースは40台以上。“生”の旅情報をお届けします。

スーツケースの詰め方は“チェックリスト”作りから

スーツケースのパッキングを始める前にやるべきなのが“チェックリスト作り”

適当に荷物を入れていると、後から忘れていた物があったり、余計なものをとにかく空いているスペースに入れて、結局ごちゃごちゃしてしまう原因になります。

そこで、どれくらいの洋服や物が必要なのか、簡単なチェックリストを作ってからスーツケースに入れると、しっかりと“4分割の法則”を活用しながら快適にパッキングできます。

無料のPDFファイルで一般的なチェックリストを作成してあるので、ご活用下さい。

 

スーツケースの詰め方は“4分割”がポイント

 

スーツケースの詰め方は『4分割の法則』がポイントになります。

スーツケースを上下と蓋側・底側の4つの部分に分けて、軽いものは上部、特に蓋側へ重いものは下部、特に底側へパッキングします。

4分割で重心をコントロール

スーツケースの重心が下部に安定すると、スーツケースが持ち歩きやすくなり、中の荷崩れも防ぐことができます

また公共の乗り物に乗った時の揺れや、歩きながら段差を超える時の衝撃でも、スーツケースが倒れにくくなるので移動快適性が向上します。

スタッフ
「スーツケースが自立してくれない…」「スーツケースが勝手に倒れてしまう…」といった問題は、詰める時に重心を意識するだけでほとんどが解決します。

スーツケースの詰め方の実践!

では早速、4分割の詰め方を実践しながらスーツケースに荷物をパッキングしていきましょう。

注意事項
・貴重品(宝石類や現金等)や精密機器(カメラやPC等)は、手荷物で持ち歩くようにしましょう。
・飛行機の場合、貴重品や精密機器は機内持ち込み荷物に入れます。

スーツケースの詰め方:① 重い荷物の専用スペース

底側の下部分は、キャスターとハンドルに近く、スーツケースの中で最も安定感があるスペースです。

パッキングする荷物の中で最も重い荷物を入れるようにしましょう。

また、この部分に隙間があると、スーツケースを立てた時に、中で荷物が崩れやすくなるので、しっかり隙間なくスペースを埋めるようにします。

この部分に入れるものは以下のようなものです。

  • ジーンズ
  • 割れ物

割れ物は底側下部が安定

お土産で現地のお酒や調味料などの割れ物を購入することもありますよね。

ガラスのボトルだと、割れるのが心配なのでどこに入れるか悩む方が多いですが、正解は「底側下部のやや中央より」です。

上部に入れる方が多いですが、荷物が移動の揺れで少しずつずれて、位置が不安定になって割れやすくなります。

底側下部は荷物を入れた後は最も安定する場所なので、液体類や割れ物には最適な場所です。

ただし、直接底側下部のフレームに接触していると、キャスターからの振動や衝撃も伝わるため、タオルなどで包んでやや中央よりに配置するのがベストです。

スーツケースの詰め方:② 洋服専用スペース

蓋側の下部分も、底側の下部分ほどではないですがキャスターに近く、比較的安定しているスペースです。

ただしこの部分は、伸縮ハンドルを伸ばしてスーツケースを斜めにして移動すると、底側に向かって重さがかかるため、鋭利なものや固いものを入れておくと、スーツケース中央の仕切りが傷む原因になります。

基本的に蓋側の下部分は、重量がありつつも仕切りを傷つける心配のない洋服専用のスペースになります。

この部分に入れるのは以下のようなものです。

  • ズボン
  • スカート
  • アウター

スーツケースの詰め方:③ 小物類や洋服用スペース

底側の上部分は、ハンドルから近く、安定感のあるスペースです。

ただし、重さはそのまま下部分にかかるため、重量のあるものは避けるようにしましょう。

ドライヤーなどの小物家電や、洋服で入り切らなかった靴下や下着などは、このスペースを使ってパッキングしていきます。

この部分に入れるのは以下のようなものです。

  • 底のスペースに入り切らなかった軽い洋服
  • ドライヤー
  • 小物類

スーツケースの詰め方:④ 小物類、空っぽでもOK

蓋側の上部分は、スーツケースの中でも一番安定感のないスペースです。

重いものを入れてしまうと、中の仕切りを傷めてしまったり、スーツケースが自立しなくなったりする原因になります。

充電器や化粧ポーチなど、軽い小物類を入れておきましょう。

「海外旅行でお土産をいつもたくさん買う」という方なら、お土産用スペースとして、出発時には何も入れてなくても問題ありません。

この部分に入れるのは以下のようなものです。

  • 洗面用具
  • 生理用品
  • 空でもOK

詰め方の小技テクニック6選

基本的な4分割の詰め方以外にも、スーツケースのスペースを有効活用するための小技テクニックをご紹介します。

1.液体類は小分けにトラベル用を用意

シャンプーやコンディショナー、ボディーソープなど、旅行中に必要になる洗面用具の液体類は、できれば小さい容器に小分けにすると、スペースと重量を節約できます。

液体を小分けするためのボトルも販売されているので、必要に合わせて活用しましょう。

必要なボトルの数が少なければ、100均で揃えたほうがリーズナブルに済むこともあります。

2.洋服は丸めて・重ねて収納

スーツケースの中で一番スペースを取るのは洋服

そのためスーツケースのスペース活用は、“洋服をどれくらいコンパクトにまとめられるかで決まる”といっても過言ではありません。

洋服の収納の基本は1着ずつ丸めてロールにする方法と、ミルフィーユのように洋服を重ねていく方法があります。

1着ずつ丸める詰め方は、アメリカ軍でも正規採用されている収納法なので、パッキング効果は実証済みです。

動画でも確認(英語)

詳しく丸める・重ねる詰め方について知りたい方は、画像で解説している関連記事をお役立てください。

関連記事:【画像】スーツケースの詰め方!衣類は『丸める・重ねる』が鉄則

3.圧縮袋を使う

旅行用の圧縮袋を使うと、洋服の体積がぐっと減るので、スーツケースのスペースを有効活用できます。特に秋口から春先まで洋服がかさばる時期には重宝する旅行アイテムです。

また着た洋服はそのままスーツケースに入れると衛生面が気になりますが、圧縮袋があるとしっかりスーツケースの中で仕分けするのにも便利です。

100均にも圧縮袋がありますが、違いは厚みです…。

100均のものは薄くて破れやすいので、基本的に1回きりの使い捨てだと思った方がいいです。ただし、旅行では必然的に行きと帰りで2回は使用しないといけないので、100均の商品は避けた方がいいです。

関連記事:100均のトラベルグッズ|海外ガイドおすすめ13選&買ってはダメな物は3つ!

また、よくある掃除機を使って吸引するタイプではなく、手で丸めて空気を抜くタイプを選ばないと、帰りにうまく圧縮できなくて苦労することになります。

かさばらないので、万が一の時のためにもスーツケースに忍ばせておきたい旅行アイテムです。

最新圧縮袋はファスナー式!

トラベラブ圧縮バッグの使用イメージ

トラベル用の圧縮袋というと、ジップロックのようなビニールタイプがほとんどでしたが、最近旅行好きの間で人気なのがファスナー式の圧縮袋です。

ビニールタイプより耐久性が高く、衣類の出し入れが楽なのでスーツケースのパッキングが楽になります。

4.荷物が入りきらない時は揺すってみる

詰め方を工夫しても、どうしても荷物が入らない時もありますよね。

そんな時は、とりあえず詰められるだけしっかり詰めて、スーツケースを立てて揺すってみましょう。

スーツケースの中には隙間が必ず少なからずあるので、揺することで荷物が下がって新たなスペースが生まれることもあります。

5.ポケッタブルのキャリーオンバッグを用意しておこう

帰国する時にお土産が多くなってしまうことがあらかじめわかっているのであれば、機内持ち込み用のポケッタブルバッグを1つスーツケースに入れておくといいです。

ほとんどの航空会社は、バッグを1つは機内持ち込み用として無料で持ち込める規定になっているので活用しましょう。

コンパクトなバッグがあると、旅行中も近くのスーパーや市場でちょっとした買い物をする時にも重宝します。

選ぶ時には、キャリーバーに通してスーツケースにのせられる「キャリーオンタイプ」を選びましょう。

スーツケースにのせていて、ずり落ちてくるとイライラしてしまうので、サイズはスーツケースを奥行きを超えない商品を選ぶのがポイントです。

6.ビジネスマン&ウーマンの洋服のたたみ方

スーツケースの中にYシャツやブラウス、スーツなどをしまって出張に行く時に気になるのがシワ

慣れない土地だと、どこでクリーニングに出していいかもわからず、時間の余裕もないかもしれません。

そこで、シワになってほしくないデリケートな洋服をスーツケースに収納する時には、ちょっと特別なたたみ方があります。

動画でわかりやすく紹介しているので、出張でスーツケースを準備している方は確認してみてください。

スーツのシワになりにくいたたみ方

Yシャツのシワになりにくいたたみ方

スーツケースの重量確認は忘れずに!

正確なカシムラのラゲッジスケール

スーツケースのパッキングが完了したら、必ずしなければいけないのがスーツケースの重量確認

国際便は23kg、国内線は20lgが空港で預ける受託手荷物の重量制限です。航空会社によっても条件が異なる場合があるので、詳しくは関連記事からご確認ください。

関連記事:国際線・国内線別 | 預け入れ荷物(受託手荷物)の制限を確認

重量オーバーしてしまうと、空港でたくさんの人がいる中でスーツケースを開けなければならず、恥ずかしい思いをします。*最近はどこの航空会社も重量にシビアです…。

体重計でもスーツケースを量れないことはありませんが、帰国の時に重量を確認できなくなるので、スーツケースに入れておけるコンパクトなスーツケース用スケールを用意しておきましょう。

帰国時のスーツケースの重さがお土産でオーバーすることが多いのでご注意を。

“4分割の法則”で詰め方上手になろう

スーツケースは構造上、どこに何を入れるべきか詰め方が大まかに決まっています。

そうしたスーツケースの特性を活かしたパッキングが今回ご紹介した“4分割の法則”です。

「いつも詰め方がよくわからなくて、スーツケースがごちゃごちゃしちゃう…」という方は、ぜひチェックリストで確認しながら、重心を意識した詰め方を試してみましょう。

荷崩れしにくく、スーツケースもスムーズに動かせるので、海外旅行がもっと快適になるはずです。

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