チベットへの玄関口としても有名な青海省の西寧市。
チベット地区への青蔵鉄道の出発地がある街です。チベットに向けて西寧市に立ち寄る方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、西寧市に来たらぜひ試してほしいご当地のグルメをご紹介します。
西寧市でおすすめの料理7選!
西寧市に来たら必ず食べていただきたいローカルグルメをご紹介します。
西寧料理は、小ぶりのお椀で提供されるいわゆる“小吃”ばかりなので、頑張れば1日で西寧グルメは制覇できます!!
1. 羊肠面(羊肉ソーセージの中華そば)
羊の腸を使った手作りのソーセージを麺の上にのせていただく、西寧市の伝統的な麺料理です。
ソーセージには羊肉の他にネギ・生姜・花椒(中国山椒)などの調味料が加えられて、臭みはまったくなくとてもジューシー。
麺にかけられるスープは、羊肉をじっくり煮込んで作られるので、ソーセージと麺、スープを一緒に口に入れると羊のコクが口いっぱいに広がります。
2. 羊杂碎汤(羊肉のホルモンスープ)
羊のホルモンをじっくりと煮込んだスープです。
羊肉は割と日本でもポピュラーですが、ホルモンはかなり珍しいのではないでしょうか。
「かなり臭い…」なんて前評判を聞いていたので心配でしたが、地元の方に後ほどご紹介するおいしいお店を紹介してもらい行ったところ、めちゃくちゃ美味しかったです。
ホルモンと一緒にスープにはたっぷりの長ネギが入っていて、最初から最後まで油っこくなることもなくさっぱりと頂けました。
おいしいところを選べば、ホルモンが苦手な方でも食べやすいのではと思います。
2人で食べるなら、羊肠面2杯と羊杂碎汤1杯でお昼はちょうどくらいでした。
3. 手撕羊肉(煮込み羊肉)
手でも簡単に割けるくらいまで柔らかく煮込まれた羊肉の塊をいただきます。
花椒などの中国の薬味と一緒に煮込まれた手撕羊肉はピリッとしつつもスッキリしたお味。
手元で香醋と自家製特製ラー油を混ぜたタレにつけていただきます。
4.酿皮(独特の麺料理)
小麦麺とは思えないツルッとした食感がおもしろい青海名物の酿皮。
西安の名物料理・凉皮と作り方は似ています。
麺の生地を作り一日寝かせたら、水の中にもう一度生地を漬けて揉み込みます。小麦粉が生地から溶けてくるので水を何度か交換しながら、最後に1時間ほど水に漬けて沈殿したものを丁寧にすくい取って蒸してできたものが麺になります。
よもぎの灰から作られる「蓬灰」を加えることで、色合いは日本ではなかなか見ない麺の色に…。
4.烤肉(串焼き肉)
西寧のおいしい羊を味わうなら、やっぱり焼き肉です。
中国の他の街では炭をつかって焼き肉をつくるところは少ないですが、西寧では人気のある焼肉屋さんはたいてい炭焼きです。
クミンや花椒など、回族の伝統的なスパイスがふられた焼き肉は日本ではなかなか食べられないお味です。
ただし、残念なのが回族のお店はイスラム教で清真なので、お店の中でビールは飲めません。
西寧の焼き肉を食べていると無性にビールが欲しくなります。
ビールとセットでいただきたいという方は、次の牛肉干とビールを買って、ホテルで楽しみましょう。
5.牛肉干(ビーフジャーキー)
西寧のお土産名物なのが牛肉干です。
店頭で生の牛肉から牛肉干を作って、できたてを販売してくれるところが多いです。
牛肉製品は日本には持ち込めないので、購入したら旅行中に食べちゃいましょう。
花椒と唐辛子の“麻辣”に味付けられたできたての牛肉干は、めちゃくちゃジューシーで肉の旨味たっぷりです。
日本でビーフジャーキーはそんなにおいしいと思ったこと無いのですが、コレは一度食べてあまりの美味しさにびっくりして、帰りにもう一度購入しました。
それも店頭販売している手作りの牛肉干で最高級なものでも100gあたり250円くらいで購入できるのでぜひお試しください。
6.炒面片(一口麺の炒めもの)
西寧の地元民が日頃食べているローカルフードです。
麺の塊を片手で持って、もう片方の手で引っ張りながらちぎって、一口サイズのきしめんのようにして鍋の中で茹でて作られます。
茹で上がった麺は、トマトペーストのタレで炒めて完成です。
油っこくなく、すっきりといただけるので、西寧に来て羊肉の食べ過ぎで少し胃が疲れたらお試しください。
もっとさっぱりした料理に、牛骨スープに面片をいれただけの清汤面片もあります。
こちらはシメにぴったりです。
7.酸奶(ヨーグルト)
青海省内の高原地帯にはたくさんの牛がいて、じつは中国メーカーの牛乳はここからも出荷されています。
青海湖やチャカ塩湖に行く途中、青海の特徴的な毛深い牛(ヤク)がたくさん見られます。
ということで、昔から回族などの少数民族はヨーグルトを食べる習慣があり、独特の香料を加えて作られるヨーグルトはコクもあって絶品です。
西寧の回族の飲食店なら基本どこでも購入することができます。
西寧市のグルメストリートなら莫家街!
西寧市でおいしい地元料理が食べたい時におすすめなのが莫家街です。
通り全体に飲食店や西寧名物のお土産屋さんが並んでいます。この通りを歩くだけで西寧の名物料理が食べられます。
莫家街から一番近いバス停は「大十字」です。
では、グルメストリートの中でもおすすめのグルメスポットをご紹介します。
観光客用のフードコートは通り過ぎよう!
莫家街に入ってすぐ左手には、西寧名物の料理屋さんが集まったフードコートが設置されているのですが、ここはスルーしましょう。
味はぼちぼちですが、すぐ近くに周りの地元民が食べに来る西寧料理屋さんがあるので、そちらのほうが圧倒的においしいです。
おすすめのグルメスポット1:青海特色马哈麦提羊杂碎羊肠面
羊肠面と羊杂碎汤の専門店です。フードコートを通り過ぎて100m位すると右手にあります。
座席数も少なく、狭いお店ですが、西寧で食べた羊肠面では一番美味しかったです。
“スープがなくなり次第終了”ならぬ、“ソーセージがなくなり次第終了”です。
午後の1時ころに行きましたが、ひっきりなしに地元の方たちが食べに来ていました。
ガラス越しの厨房で作ってくれるので、料理ができる様子もよくわかります。
勇気のある方は羊脑(羊の脳みそ)なんかもあるのでお試しあれ。(筆者は頼む勇気がなかったです…。)
おすすめのグルメスポット2:雪露酸奶
西寧では美味しいのでほぼ毎日のようにヨーグルトを食べていますが、どこでも基本的にはほとんど同じ味です。
ただ、ここではチベット地域に生息している牦牛(ヤク)のヨーグルトが食べられます。
ヤクは標高3,000mから6,000mの山岳地域にしか生息していない動物で、そのほとんどがチベット地域にいます。
西寧でもヤクのヨーグルトを出してくれるところは多くないのでかなり貴重です。
お味はというと…めちゃくちゃ濃厚!
ヨーグルトというよりはカッテージチーズのような濃厚さで、今まで食べたヨーグルトの中ではダントツにコクがあって美味でした。
ヤクのお肉も赤身が多く、柔らかくて美味しいのですが、ヤクのヨーグルトも絶品でした。
普通のヨーグルトが4元~6元くらいなのですが、ヤクのヨーグルトは10元とちょっぴり高め。でもその価値があります。
あと、雪露酸奶では、青海省で栽培されている青稞(麦の一種)を甘く煮付けた甜醅というスイーツをのせたヨーグルトもあって、こちらも珍しく美味でした。
(他の店はブルーベリージャムとかいちごジャムを上にかけて提供してるのですが、そんなの日本でも食べられる味なので…)
おすすめのグルメスポット3:牛上皇
ヤクの牛肉干を店頭で製造して、できたてを販売してくれるお店です。
味付けもプレーンから麻辣まで何種類もあって、味見しながら選ばせてくれるので、お気に入りの味を見つけて購入しましょう。
ヤクのビーフジャーキーなんか日本では絶対に食べられないグルメなので、莫家街の他の料理でお腹いっぱい食べても、ぜひお土産に購入してホテルでいただきましょう。
残念ながら日本には検疫の関係で持ち込めません。
西寧市のローカル料理を満喫しよう
西寧で食べられるおすすめの料理をご紹介しました。
青蔵鉄道でチベットに行かれる方も、出発前に西寧市のローカルグルメに舌鼓をうつのはいかがでしょうか?