中国のウユニ湖と呼ばれる呼ばれているのが青海省にあるチャカ塩湖(茶卡盐湖)です。
日本からちょっと遠いですが、ここでしか見られない絶景が広がる特別な場所です。
中国旅行を計画中の方や、中国にお住まいの方はチャカ塩湖への旅行を計画してみてはいかがでしょうか?
ツアーなどもありますが、個人でもたどり着けます。
これからチャカ塩湖を訪れる方のために、場所やアクセスの仕方、かかる費用、ベストシーズンなど、できるだけわかりやすくご紹介したいと思います。
*もしご不明点や質問したい点があれば、コメント欄からご自由にどうぞ。分かる範囲でお答えします。
“中国のウユニ湖”と呼ばれるチャカ塩湖とは
まずは、簡単にチャカ塩湖についてご紹介します。
チャカ塩湖の場所はどこ?
チャカ塩湖は中国青海省西蒙古族藏族自治州にあります。
青海省自体がそんなに日本人が多く訪れる場所ではありませんが、チベット鉄道に乗りながらゆっくりと旅行したことのある方には馴染み深い地かもしれません。
日本からは乗り換え1回で西寧へ
後ほど詳しくご紹介しますが、チャカ塩湖へは西寧から出ている旅行用列車を利用します。
そのためチャカ塩湖へたどり着くには、まず飛行機で西寧を目指しましょう。
直行便はないため、日本から北京や上海、成都などで乗り換えるのが一般的です。
安い時期だと成田からの往復チケットで大体3万円~4万円くらいです。
千と千尋のモデルになったとも…
チャカ塩湖に到着すると、まるで異世界に迷い込んだような神秘的な雰囲気。
そしてなんだか見たことがある景色が広がります…。
「千と千尋の神隠し」で主人公の千尋が最後に湖の中に続く線路を歩くシーンがありますが、そのモデルになったのはこのチャカ塩湖ではないかと言われているそうです。
チャカ塩湖のベストシーズンは7月
チャカ塩湖の観光シーズンは、6~10月です。
チャカ塩湖の中に実際に入って数時間過ごすので、寒い時期に行くと身体が冷え切ってしまいます。
(入り口のあたりまで戻らないと暖が取れるようなところがありません)
標高が高く、氷点下になる期間が長いため、冬は封鎖されているわけではないようですが、暖かくなってから訪れましょう。
そしてベストシーズンは7月の中旬です。
チャカ塩湖へ行くには後ほどご紹介しますが鉄道を利用しますが、7月の中旬頃からは菜の花が咲くようになり、車窓から菜の花が一面に広がった景色が楽しめます。
今回は6月初めだったので、残念ながら菜の花は見られませんでした。
チャカ塩湖の楽しみ方
では、チャカ塩湖の楽しみ方についても一緒にご紹介します。
チャカ塩湖のチケット代は?
チャカ塩湖に入るには、入り口でチケットを購入する必要があります。
- 大人 60元(約1,000円)
- 子供 30元(約500円)
チャカ塩湖に入ったらひたすら歩く
チャカ塩湖に入ったら、あとはひたすら歩き、歩き、歩きます。
どこからでも水の中に入れるわけではなく、入り口からチャカ塩湖の先の方まで歩いていくと、水の中に降りるために木製の階段があるところがあるので、そこを目指しましょう。
ただ、道のりは結構きついです。
遊歩道のようになっている道が白いですが、全て塩です。
そのため砂浜を歩いているみたいに結構体力を消耗します。
全長で10km近くあるので、あせらず一歩ずつ行きましょう。
途中には、ちょっと微妙な日本語の説明書きなどもあり、楽しいです。。
チャカ塩湖の標高は3,100メートル
チャカ塩湖の標高は3,100m。
富士山で言うと7合目と8合目の中間くらいです。
走ったり、歩き続けたりすると高山病にかかる人もいるので、注意しましょう。
チャカ塩湖の先まで歩いて戻ってくると2万歩くらいは楽にあるので、体力に自信の無い方はトロッコ列車を利用しましょう。
トロッコ列車は観光客価格…
遊歩道の真ん中には線路があって、トロッコ列車に乗ってもチャカ塩湖の先までいけます。
歩くと1時間以上かかりますが、トロッコ列車なら大体15分くらいだそうです。
片道50元(約1,000円)と観光地価格ですが、子供がいる方や体力に自信が無い方は利用した方がいいかもしれません。
片道の利用も可能です。
専用サンダルをレンタルするか、ビーチサンダル持参
チャカ塩湖の水の中に降りられるところまできたら、チャカ塩湖用の靴をレンタルしましょう。
- 1足 5元(80円)
- デポジット 100元(1600円)
返却する時にデポジットは返ってきます。
ものすごいカラフルな色ばかりなのですが、チャカ塩湖が真っ白なので、たくさんの人が色とりどりの靴を履いている様子はなかなかきれいでした。
自分のビーチサンダルや裸足で中に入ることもできます。(塩が結構痛いので裸足はおすすめできませんが…)
アイデアを絞って写真撮影!
チャカ塩湖に降りたら、後はひたすら写真撮影です。
高地で天気が変わりやすく、晴れていたと思ったら急に曇ったり雨が降ったりすることもあるので、事前に天気予報を確認してベストな撮影のタイミングを見逃さないようにしましょう。
人がたくさんいるところから離れると、波が消えて湖面が鏡のようになって空を映し出すようになります。
中にはウェディングドレスとタキシードを着て、ウェディングフォトを撮影しているカップルもいました。
そして中国で流行中のコスプレイヤーの若い女性もたくさんみかけます。
写真撮影に夢中になりますが、列車の時刻が16:30なので、当日西寧市に戻るなら、余裕を持って15:30には戻り始めましょう。
チャカ塩湖のお土産はもちろん“塩”
お土産はもちろん“塩”です。
チャカ塩湖の塩を精製して作られた塩がたくさん販売されています。
値段は画像の1袋で3元(約50円)なので、意外とリーズナブル。
ちなみにこの塩は西寧市内でも普通に販売されていて、値段も同じく3元くらいなので、チャカ塩湖で無理してたくさん購入しなくてもOKです。観光地のお土産として売っている割には良心的な価格。
チャカ塩湖の星空鑑賞ならホテルで1泊
日帰りだと、チャカ塩湖の湖面にも映る星空は見られません。
星空を眺めたい場合は、チャカ塩湖で1泊しましょう。
ホステルならリーズナブル*2019/07/21追記あり
チャカ塩湖内にはホステルもあって、比較的リーズナブルに泊まれます。
- 1泊:150元
筆者が行った時にはお客さんが少なかったのか、「120元でいいよ!」と言われました。
時期によっては交渉も可能かもしれません。
国営のホステルなので、かなり清潔で快適に泊まれます。
日本人の方はホテルへ(2019/07/21追記)
ご質問があって確認したところ、ホステルは実は外国人受け入れNGなところだったようです。(中国の友人と行ったからOKだったのかもしれません…)
なので、日本人の方だとチャカ塩湖からタクシーで5分ほどの市内のホテルを利用する必要があります。
ホステルと比べるとすこし割高ですが、金陵昊轩(JinLing HaoXuan)大酒店なら2019年にオープンしたばかりらしいので、清潔でキレイだと中国人の口コミサイトでも評判でした(今度泊まってみます)。
こちらは外国人受け入れOKですのでご安心を。
チャカ塩湖への行き方
では、実際にチャカ塩湖へアクセスをご紹介していきます。
チャカ塩湖へは専用鉄道を利用
チャカ塩湖へ行くには、西寧市の鉄道駅(火车站)から専用列車を利用します。
- 行きの時刻:8:25発ー12:23着
- 帰りの時刻:16:30発ー20:43着
- 切符代:片道62.5元(約1,000円)
- 必要なもの:パスポート
1日1往復しかしていないので、できるだけ時間の余裕を持って西寧駅に到着するようにしましょう。
当日切符を購入する方は1階と2階にある切符売り場の列に並びます。
中国の列車はどこでもパスポートが必要になります。
シーズンによっては朝の時間はかなり混むこともあるので、少なくとも列車出発の1時間前には西寧駅に到着することをおすすめします。
切符は往復で購入しておこう
日帰りで戻ってくる予定の方は、あらかじめ帰りのチケットも一緒に買ってしまいましょう。
もし購入するのを忘れてしまった場合は、車内でも購入可能です。
列車の車内はこんな感じです。
結構清潔に保たれていて、快適な旅の時間でした。
列車の中のお弁当はイマイチなので、現地か事前に購入しておくのがおすすめ
お昼ごろになると、バスの車内販売でお弁当の販売が始まります。
ただ、中国の列車の車内販売のお弁当ってどこもあんまりおいしそうじゃないんです。
それも価格は30元(約500円)と中国価格からするとかなり高め…。
チャカ塩湖についてからも、30元払えばしっかりしたごはん屋さんで食事ができるので、お昼すぎの到着までしばらく我慢しましょう。
事前にお昼ごはんをコンビニで購入しておいてもいいかもしれません。
できたら中国の列車には日本の駅弁の素晴らしさに見倣ってほしいです…。
4時間の列車移動を楽しもう
朝、列車に乗ってしまえば、あとはお昼の到着まで特に何もすることはありません。
せっかくなのでのんびり車窓からの景色を楽しみましょう。
1時間くらい乗ると、左側の車窓から青海湖が見えるようになります。
青海湖は米国にあるグレートソルト湖についで、世界で二番目に大きな内陸塩湖だそうです。
その大きさはなんと東京都約2.5個分(ドームではなく、“東京都の面積”の2倍)。
最初はみんな写真をバシャバシャ撮るのですが、30分ほどすると飽きてしまいます。2時間位ずっと横に居続けるので…。
ただ、車窓からはいろいろな景色が眺められます。
勝手に中国の西北地区は砂漠ばかりと思っていたのですが、どちらかというと草原が長く続くイメージでした。
チャカ塩湖への鉄道のトイレは気をつけよう
4時間も列車に揺られているので、トイレにいくこともあるかと思うのですが、トイレの利用は要注意です。
かなり狭くて窮屈で、紙などはありません。
掃除も定期的にしているようでしたが、そんなに清潔ではありません。
(中国の高速鉄道はぼちぼちきれいなんですが…)
さらに水を流すと勢いが強すぎて、足元に掛かりそうになります。
(数箇所試してみましたが、どこも同じ仕様のようです…)
穴からは下の線路が見えるのでそのまま自然へ流してしまうのでしょうか…。
中国らしさが感じられるトイレなので利用する際はご注意を。
チャカ駅は、筆者が中国で生活してきた中で一番オープンな駅でした。
チャカ塩湖からの帰りはバスを利用して青海湖へも行ける
チャカ塩湖から直接西寧に列車で帰ることもできますが、バスを利用する手もあります。
バスはチャカ塩湖からタクシーですぐそこの市内まで行くと乗り場があります。
「大巴站」といえば通じます。
タクシー料金は市内までは一律15元なので、ボラれる心配はありません。
列車で帰ると青海湖にはよれませんが、バスなら青海湖も一緒に観光できます。
チャカ塩湖から西寧市までバスの旅もおもしろい
列車でチャカ塩湖まで行く時には、線路の上を走るのでほとんど市街地を眺めることはできませんでした。
でもバスは市街地も通りながら走っていくので、地元の方たちの生活の雰囲気も見ることができます。
またポツンポツンと少数民族の方たちの伝統的な家があったり、羊の群れが道を横断していて途中停車したり、「トイレ休憩~!」と言われて降りたら原っぱだったりなど、中国らしさが感じられる移動が楽しめます。
幻想的なチャカ塩湖の風景を楽しもう
チャカ塩湖の場所やアクセス方法など詳しくご紹介しました。
チャカ塩湖は日本では絶対に見られない絶景が広がるおすすめの観光スポットです。
日本からは少し遠いですが、次回の海外旅行で訪れてみてはいかがでしょうか?