ラー油のしっかりのった蘭州ラーメン

中国で一番有名なラーメンといえば、「蘭州ラーメン」

日本でも次々と蘭州ラーメンのお店がオープンして人気になっていますが、本物の蘭州ラーメンとはどんなものなのか本場甘粛省蘭州市からご紹介します。

蘭州ラーメンとは

蘭州ラーメンは、もともと中国西北地区に位置する甘粛省蘭州地区で食されていた地元民の麺料理

ちなみに蘭州では“兰州拉面(蘭州ラーメン)”とは呼ばず、“牛肉面(牛肉麺)”と呼ばれています。

蘭州の位置を確認

注文してから4,5分で提供されることから、中国割烹協会によって正式に“中国3大ファストフード”に認定され、“中国一の麺料理”と呼ばれています。

蘭州ラーメンの歴史は古く、唐の時代(618年-907年)からはすでに存在していたと言われています。
ただし、いわゆる現在の蘭州のスタイルに統一されたのは“蘭州ラーメンの始祖”と呼ばれる陈维精氏が1800年頃に食材研究を重ね、“一清二白三红四绿五黄”という調理法を編み出してからです。

蘭州ラーメンは“一清二白三红四绿五黄”が基本

蘭州ラーメンの特徴である透き通ったスープ

蘭州ラーメンを語る上で外すことができないのが“一清二白三红四绿五黄”というキーワード。
蘭州ラーメンの基本となる特徴です。

一清二白三红四绿五黄
  • 一清…透き通ったスープ
  • 二白…大根
  • 三红…唐辛子の特性ラー油
  • 四绿…パクチーと葉ニンニク
  • 五黄…黄金色の輝く麺

 

5つの基本となる蘭州ラーメンの特徴は決まっているので、実際蘭州市内でどこのお店に入っても、基本的にはほとんど同じ見た目です。
ただし、実際に食べてみると、それぞれのお店によって全く味わいが異なります。

栄養満点のスープが蘭州ラーメンの魂

“蘭州ラーメンの始祖”と呼ばれる陈维精氏は中国漢方や薬膳の研究を専門に学び、得た教訓を蘭州ラーメンに詰め込みました。

蘭州ラーメンの透き通ったスープの作り方は非常に複雑で、牛肉と地鶏をベースに煮込んで作られますが、それぞれの店の秘伝のレシピによって30種類以上の漢方が加えられます。

最初は濁っていたスープが、大型の窯で底が見えるくらい透き通るまで煮込み続けて完成します。

蘭州市内でも人気店だと、スープがなくなり次第営業終了となり、お昼過ぎには終わってしまうこともよくあります。

蘭州市でないと本物の牛肉麺が食べられない理由は“麺”にあり!

実は中国国内ならどこの街に行っても黄色い看板で「兰州拉面」と書かれたお店があります。

日本でも最近蘭州ラーメンが流行しているので、都内を中心に店舗が次々とオープンしていますよね。

ただし、よく甘粛省の人たちは「本物の牛肉麺は蘭州でしか食べられない」と口にします。

その理由が”麺”です。

蘭州ラーメンで使われる小麦粉は強力粉に分類されますが、蘭州市内では蘭州ラーメン専用粉として販売されていて、他の省や街にはほとんど出回りません

さらに通常ラーメンの麺はかん水を使って作られますが、蘭州市内の人気店では天然の蓬灰を使って作られたかん水を使用しています。
人工的に作られたかん水と比べると、特徴のある香りとツルッとした食感、そして抜群のコシが楽しめます

専用の粉と天然のかん水を使って作られた蘭州ラーメンが食べられるのは、中国国内でも蘭州市内だけなのです。

本場の蘭州ラーメンの味わいはいかに?

蘭州ラーメンと牛肉のセット

本場の蘭州ラーメンの味わい…めちゃくちゃ美味いです。

透き通ったスープは濃厚な味わいがありますが、漢方と一緒に煮込まれているからか、嫌な油っこさなどは皆無です。

注文してから伸ばして作られる麺は、しっかりとしたコシとモチっとした食感が同時に楽しめます。

細麺にしっかりとスープが絡み、口に入れるとまずお店オリジナルのラー油の辛味が刺激的で、後からスープの旨味が広がり、最後にパクチーと葉ニンニクのパンチが効いた爽やかさが残り、あっという間に麺がなくなってしまいました。

中国で蘭州ラーメンの注文の仕方

蘭州ラーメンの麺を伸ばしているところ

蘭州まで来て本場の牛肉麺に舌鼓をうって見たいと思われませんか?

数年前は蘭州までの直行便が出ていましたが、現在は廃線となってしまい、上海や北京、西安などで乗り換えなければならなくなり、旅行で訪れるハードルが高くなってしまいました。

それでも「せっかくだから蘭州で本場の味を試してみたい」という方のために、蘭州ラーメンの注文の仕方をご紹介します。

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蘭州市内の牛肉麺屋さんは前払いが基本

牛肉麺屋さんのメニュ-

蘭州ラーメンのお店は、中に入るとすぐに会計レジがあり、メニューを見ながら注文して先払いが基本です。

蘭州ラーメンは中国語で「牛肉面(ニョウロウミエン)」、ただ単品だとお肉が入っていないので「加肉(ジアロウ)」と言ってお肉を追加します。
お肉とセットで大体18元(約300円)くらいが相場です。

中には、肉が入っていない「普通牛肉面(プートンニョウロウミエン)」と肉の入っている「优质牛肉面(ヨウジィニョウロウミエン)」で分けているところもあります。

蘭州ラーメンは自分好みのカスタマイズができるのが魅力

蘭州ラーメンは麺の細さが選べる

蘭州ラーメンの魅力の一つは、自分の好みに合わせていろいろカスタマイズできるところです。

まず、麺は極細麺の「细面(シーミエン)」から、ニラのように平べったいきし麺の「韭叶子(ジョウイェズ)」まで沢山の種類があり、注文に合わせて厨房の麺職人が手で引っ張りながらあっという間に塊を麺にします。
個人的におすすめなのはスープがよく絡む「二细(アールシ)」です。

そして辛いのが苦手な場合やスッキリとしたスープをしっかり飲みたい方は、ラー油抜きの「不要辣子(ブヤオラーズ)」、またはラー油少なめの「少点儿辣子(シャオディエンラーズ)」と伝えましょう。
ただ、普通の蘭州ラーメンを見ると表面が真っ赤でいかにも辛そうですが、辛いのは表面だけなので、実際食べてみると意外とそこまで辛味はありません。
日本でも辛口料理が食べられる人はぜひ一度ラー油入りのベーシックな蘭州ラーメンをお試しください。

パクチーと葉ニンニクは、たいてい蘭州ラーメンを受け取るカウンターに大量に置いてあるので、好みに合わせて自由に足せます。
ニオイが気にならない方ならたっぷりいれましょう

「加肉(ジアロウ)」して追加したお肉は、日本のチャーシューとは違い、赤身肉を煮込んで作られているのでそのままで食べるとちょっと固め。
最初にスープの中に入れて、スープを吸って柔らかくなったころに食べるとよりおいしくいただけます。

蘭州市内の”大众巷(蘭州市城関区)”がグルメロードでおすすめ

大众巷は黄河鉄橋から歩いて10分ほどのところにある蘭州の名物料理屋さんが多く並ぶグルメロードです。

日本にも進出している元祖蘭州ラーメンの「馬子禄」もこの通りに店舗があります。

また大众巷通り沿いには、名前も知られていないような牛肉麺屋さんも多く、人がたくさん並んでいるところなら迷わず入ってみましょう。

牛肉麺以外にも、羊肉の串焼き「烤肉・羊肉串」やトマトソースで細切れにしたきし麺を炒めた「炒面片」も絶品です。

蘭州ラーメン旅行前に日本で下準備

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ただ実際蘭州まで来て本場の牛肉麺が食べられる方ってそんなに多くないです。

そんな方におすすめなのは、都内にある日本で唯一の「馬子禄牛肉面(マーズルーニョウロウミエン)」
「馬子禄牛肉面」の本店は蘭州市内にあって、100年以上の歴史があり国からも「中国老字号」として認定されている老舗です。

日本の千代田区にオープンした「馬子禄牛肉面」の店主である清野氏も、本場蘭州の馬子禄牛肉面で修行を積んだ方で、修行期間中は毎日6杯は蘭州ラーメンを食べていたそうです。
(日本人が蘭州にラーメン修行に来たということで話題になっていました。特集記事《中国語》

日本で唯一の馬子禄牛肉面
  • 住所:〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1丁目3−18
  • 電話番号:03-6811-7992
  • 営業時間:11:00-15:00、17:00ー20:30

蘭州ラーメンカップラーメンも意外と高い再現度!

「東京まで行けない…」という方におすすめなのが、カップヌードルから発売された「蘭州ラーメン味」。

味はしっかり蘭州ラーメンが再現されています。
より本格的に蘭州ラーメンに近づけたい方は、中に入っている乾燥パクチ-の香りが弱いので、パクチーと葉ニンニクを刻んで入れるのがおすすめです。

蘭州で本場の牛肉麺をいただこう

日本でも話題になっている蘭州ラーメン(牛肉麺)の魅力についてご紹介しました。

「ラーメンだけのために海外にいけない…」という方も多いかと思いますが、蘭州には牛肉麺だけでなく他にもたくさんの魅力があります。

「他の人とはちょっと違うところに行ってみたい…」という方がいればぜひおすすめしたいです。

もし蘭州に旅行に来られる予定でわからないことなどあれば、コメント欄からお気軽に質問してくださいね。

関連記事:蘭州旅行で訪れたい観光スポット5選!中国駐在が徹底紹介!