【現役ガイド解説】変圧器と変換プラグの違い|海外旅行の豆知識

海外旅行や出張、留学で外国を訪れる際には、普段日本では使用しないものが必要になります。

その1つが“変圧器”“変換プラグ”

どちらも耳にしたことはあっても、『何が違うのかよくわからない…』という方も少なくないのではないでしょうか?

そこで今回の記事では、

  • 変圧器と変換プラグって何?違いは?
  • 海外に行く時には、どちらが必要?
  • どうやって変圧器と変換プラグを選んだらいいの?

といった疑問にお答えします。

この記事の筆者:ジンベエ
海外ガイド&現地コーディネーター歴12年。旅に役立つ“生”の情報をお届けします。

変圧器と変換プラグの違いとは?

変圧器とは、電圧の大きさを変化させるためのもの
日本の電気の電圧は100Vです。しかし、海外の電圧は110V~240Vと様々。そのまま日本の100V電源用の電化製品を海外で使うと壊れてしまうため、変圧器を通して海外の電圧を日本と同じ100Vにします

変換プラグはコンセントプラグの形状を変えるためのもの
国によってコンセントの形状は異なります。日本のコンセントはAタイプと呼ばれます。Aタイプ以外のコンセントには使えないため、海外ではコンセントプラグの形を変えるための変換プラグを使用します。

変圧器と変換プラグの違いがイメージできたでしょうか?

海外で電化製品を使用するには、“電圧が対応していること”“コンセントの形状が合っていること”の2つの条件が揃っている必要があります。

電圧対応 コンセント形状対応
使用可能

どんな時に変換プラグは必要?

海外旅行や出張で滞在する予定の国によって、コンセントの形は異なります。

上の写真は世界中で使用されている主要な6種類のコンセントタイプです。

日本はAタイプなので、他のコンセントタイプの国に滞在する時には変換プラグが必要になります。

主要な国のコンセントのプラグ形状

プラグ形状 プラグ形状
韓国 C/SE アメリカ A
台湾 A/O イギリス BF
中国 A/C/O スペイン C
タイ A/BF/C オーストリア O
香港 BF シンガポール BF/B3

国によっては日本のように統一されたコンセントのプラグ形状ではなく、いくつかのタイプが併用されているところがあります。

リーズナブルなのは単体タイプの変換プラグ

それぞれのタイプ変換プラグであれば、1個200円~300円で国内メーカーの安心した商品が購入可能です。

便利で安心なのはマルチ変換プラグ

コンパクトサイズのマルチ変換プラグ

また「毎回旅行で訪れる国のコンセントプラグ形状を調べるのも面倒」という方や、「いろいろな国へ海外旅行で行ってみたい」という方なら、全世界の主要なコンセントのタイプに対応したマルチ変換プラグというものもあります。

画像は実際に筆者が仕事で愛用しているカシムラというメーカーのマルチ変換プラグ「サスケ」です。
手にすっぽり入るコンパクトサイズですが、全世界のコンセントに対応できます。

カシムラのサスケシリーズは、マルチ変換プラグの中ではベストセラーで売れ続けている製品です。

マルチ変換プラグがあれば、「今度行く国のコンセントのタイプは…」と悩む必要もなく、いくつかのコンセントプラグ形状を併用している国でも困りません。

海外旅行好きなら持っておきたいアイテムです。

どんな時に変圧器は必要?

“海外で日本の電化製品を使う”=“変圧器が必要”なわけではありません。

日本で普段使用している家電製品の中にも、世界の電圧にも対応している全世界対応(マルチボルテージ)仕様のものは意外と多いんです。

電化製品や充電アダプターの消費電力が記載されているところを確認してみましょう。

例えば、iPhoneの場合は、下の写真の部分を確認します。

(画像出典:Apple)

小さな文字ですが、以下のような表記が見つかるはずです。

Input: 100-240V 1A 50-60Hz

注目するのは、『100ー240V』の部分。これは、電圧が100Vから240Vまでなら使用できるという意味です。

つまり、海外で使用する家電製品に『100ー240V』とあれば、変圧器は必要ありません。*変換プラグが必要かどうかは下で要確認。

主に全世界対応な場合が多い電化製品には次のようなものがあります。

全世界対応の場合が多い電化製品
  • スマートフォン
  • タブレット端末
  • ノートパソコン
  • 電気シェーバー
  • レンタルWiFiルーター
  • デジタルカメラ

100V専用の家電には“変圧器”が必要

電子機器の中には全世界対応のものが多いですが、中には日本の100V電源専用の製品もあります。

Input:100V

電化製品や充電アダプターに『Input:100V』とあれば、日本の100V専用の家電製品なので、海外で使用するには変圧器が必要になります。

変圧器の選び方はちょっと厄介なんです…。

変圧器は使用する電化製品の消費電力に応じて選ぶ種類が変わってきます。

蚊取り線香や電動歯ブラシなど、消費電力が小さな電化製品用

BESTEKの変圧器

画像は実際に筆者が愛用している日本メーカーBESTEKの変圧器です。

急速充電にも対応したUSBポートが4口あるので、これだけでパソコンからスマホ、デジカメまでなんでも充電できちゃいます。

日本では売り切れでほとんどが逆輸入品となっている人気変圧器です。

ドライヤーや電気ケトルなど消費電力が大きな電化製品用
  • 対応電圧:110Vー130V
  • 容量:1000W

1000Wまでのドライヤーや電気ケトルなど熱器具をそのまま海外で使用できる電子式変圧器

安全保護装置が内蔵されているので、消費電力の大きな電化製品を使用するのにも安心です。
*パソコンなどマイコン制御されている電子機器には使用できません。

変圧器の選び方がよくわからない方は、以下の関連記事も参考にして下さい。

変圧器と変換プラグで海外でも快適に過ごそう

変圧器と変換プラグの違いについてご紹介しました。

二つの道具の違いをイメージできたでしょうか?簡単にまとめてみると、次のようになります。

  • 変圧器…海外の高い電圧を変えるためのもの
  • 変換プラグ…海外のコンセントに合わせてプラグの形状を変えるためのもの

海外で日本の電化製品を使用するためには、次の2つの条件が両方揃っている必要があります。

電圧が対応している コンセント形状が合っている
使用可能

海外でも日本の使い慣れた家電製品が使えると、滞在がより快適になるので、違いを理解して上手に変圧器と変換プラグを使いこなしましょう。

また海外へ行かれる際は、必ず出かける前に外務省のホームページから、その国の安全情報を確認するようにしましょう。

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