治安が悪い国の海外旅行に8つの対策|海外10年目が伝えたい!

 

こんにちは、海外で現地コーディネーターをしているジンベエです。

海外旅行や海外出張で心配なのが、訪れる国や地域の治安

治安の悪い国では、どうしても外国人はスリや路上強盗のカモにされやすいです。せっかくの海外旅行なのに、トラブルに巻き込まれて旅行が台無しにされたら最悪です…。

そこで、トラブルを未然に防ぐために、またトラブルに直面した時に被害を最小限にするために重要な8つの対策をご紹介します。

“後悔先に立たず”なので、『もう何度も外国に行っているから大丈夫』『その国の言語が喋れるから大丈夫』と過信せずに、できる対策はしっかりしておきましょう。

トラブルを未然に防ぐおすすめの対策

これまで周りで起きてきたトラブルを見ていると、半分以上のケースは『事前にしっかり対策しておけば防げたのではないか…』と思えるようなトラブルです。

イヤな経験を通して学ぶよりも、事前に対策をして安全に海外旅行を楽しみましょう。

対策1:夜に見知らぬところを出歩かない

トラブルを避ける一番重要な方法は…夜に人気がないところを出歩かないこと

現地サポートで詳細を聞いていると、「なんでそんなところをそんな時間に…」というケースが非常に多いです。

海外旅行で遠くまで来たので、夜の時間には外国のバーやナイトパーティーに出かけたくなりますよね。ただ少なくとも事前に通るルートや交通手段はしっかり確認しておきましょう。

たとえ遠回りでも大通りを通って、人気のないところは避けるようにしましょう。治安の良くない国や地域では、その地域の状況がわかるまでは、夜遅い時間には出歩かないのが一番です。

訪れた先では外国人であることを忘れないでください。

対策2:バックは前で持つ

(画像出典:WIKIHOW)

スリが多い地域で有効なのが、バックを前で持つこと

バックは必ずファスナーが付いていて、しっかり閉じられるものを使用しましょう。トートバックなど口が開きっぱなしのバックは格好の標的になります。

バックを後ろではなく、前で持つことで、混雑した市場や乗り物でスリに遭う可能性を下げることができます。

後ろで持っていると、スリはファスナーを開けて盗んでいったり、悪質だとナイフでバックの底を切断して中身を盗んでいったりすることもあります。

旅行者がバックを前で持ってるだけで、スリには警戒しているのが伝わるので、盗む対象から外れる確率が上がります。

対策3:平らな靴で旅行しよう

怪しい人に後をつけられている、客引きがとてもしつこい、なんていう時に一番良い方法は、走って逃げること

海外旅行では、厚底の靴や歩きにくいサンダルではなく、平らなスニーカータイプの靴を履くようにしましょう。

旅行中はたくさん歩くので、歩きやすいスニーカーは疲労軽減にも繋がります。

対策4:着用する洋服に気をつけよう

発展途上国でも暑い国や地域を海外旅行で訪れる時に、特に女性に気をつけてもらいたいのが服装です。

現地の人の服装は、かなり露出の多いホットパンツやキャミソールなどかもしれません。ただし、同じ服装を日本人がしてしまうと、実はかなり目立ってしまいます

治安の良くない国では、現地の人たちの格好に合わせるのではなく、ちょっと地味めくらいの格好が安全です。

海外の男性はかなり強引なこともあるので、不用意に注意を惹かないようにしましょう。

対策5:部屋のドアを開ける前に周りを確認

この方法も女性に気をつけてもらいたい点です。

残念ながら、邦人女性が海外で暴行の被害に遭うケースは、毎年少なからずあります

そして多いのが、自分の部屋など室内で被害に遭うケース。必ず自宅やホテルのドアを開ける前に、周りに人がいないかどうか確認するようにしましょう。

誰か怪しい人がいれば、近くのお店等に入って助けを求めてください。

特に、現地に長期滞在するのに部屋を借りる場合には、できれば部屋の鍵を交換してもらいましょう。以前の住人が鍵を持っていて悪用するケースもあります。

被害を最小限にするおすすめの対策

できるだけの対策をしていても、突然トラブルに遭うことは、発展途上国では避けられないと考えるべきです。

そのため、トラブルに遭遇した時にも、被害を最小限にするための工夫が重要です。

対策6:クレジットカードと貴重品は別々に

路上強盗に襲われた時には、何よりも大事なのは“命”です。

ナイフやピストルを突きつけられたら、逆らわずに要求するものを渡すようにしましょう。ただし、海外旅行や海外生活でクレジットカードが無くなると、本当に困ります

そこで、クレジットカードや貴重品は、お財布とは別々に持つようにしましょう。例えば、外出する時に治安の悪い地域では、メインにしているクレジットカードは、靴の中にしまっておくことができます。(実際に海外生活が筆者よりずっと長い先輩がしていました)

他にも貴重品を1つにまとめるのではなく、ポケットやバッグの中など分けて持っておくと、盗まれた時に被害を最小限にできます

シークレットウエストポーチも、治安の良くない国では有効です。最近では、スキミング予防の機能が付いたシークレットウエストポーチも人気があります。

理想はたくさんの現金やクレジットカードを持ち歩かないことですが、国や地域によってはホテルの部屋もあまり安心できないことがあるので参考にしてみてください。

対策7:マガー・マネーを持ち歩く

あまり聞き慣れないかもしれませんが、マガー・マネーとは路上強盗を満足させるためのお金のことです。

治安の良くない国や地域に済んでいる人の中には、あらかじめ路上強盗に遭った時にすぐに渡せるように別の財布を用意している人もいます。

金額はそこまで多くなくても大丈夫です。地域によって金額が違うかもしれませんが、その国や地域の1日分の日給くらいの金額をいれておくと良いでしょう

路上強盗も悠長にお金を数えたり、財布の中身を確認する時間はないので、財布をぱっと渡せばすぐに去ってくれる場合が多いです。

日本人にとっては少額の被害で済み、本物の財布は守れるので、おすすめの方法です

対策8:アラームを持ち歩こう

基本的に窃盗目的や暴行目的の犯人は、音に非常に警戒しています。

そこでよく日本では、『見知らぬ人に襲われたら声をだすように』と言われますが、正直なところ…不可能だと思います

これまで聞いた中で、襲われて叫んで撃退できたのは、1人だけでした。それ以外の人はみな叫ぼうと思ったのに、声が全く出なかった…」そうです。

こうしたトラブルには突然遭うので、特に標的になりやすい女性の方は、すぐに使えるところにアラームを持っておくことをおすすめします。

バックの中にしまっておくのではなく、すぐにストラップを引けるところに付けておきましょう。

痴漢撃退スプレーなどは、当たらなかった時に相手が逆上するのが怖いのであまりおすすめできません。

アラームは通販サイトを見ると、中華メーカーの200円~300円の激安商品もありますが、トラブルに遭った時に使えなければ何の意味もありません。

購入する時には、信頼できるメーカー品を使用しましょう。参考までに、全国防犯協会連合会では、防水機能など、一定の性能を持った商品を優良防犯ブザーとしてまとめています。上のクツワのアラームも、もちろん推奨品に選ばれています。

全国防犯協会連合会では、一定の性能を有する防犯ブザーの普及をはかるため、必要な性能基準を定め、これに適合する防犯ブザーを「優良防犯ブザー」として推奨する制度を構築し、審査を行うための委員会を設けています。

旅行前に安全情報の確認をお忘れなく

外務省では、それぞれの国の安全情報を公開しています。

海外に渡航される方は,最近のテロ等の治安情勢を踏まえ,十分注意してください。詳細については,渡航先の国・地域の最新の海外安全情報を参照してください。

どの地域が危険か、どんな犯罪が起こっているのかなど、わかりやすく情報が紹介されているので、治安の良くない国に訪れる前には必ず確認するようにしましょう。

また、3ヶ月未満の渡航ではたびレジ3ヶ月以上の渡航ではオンライン在留届を出しておくと、最新の安全情報をメールで配信してくれて、緊急時にも連絡・安否確認・支援が受けられるので、登録するようにしましょう。

海外旅行保険の加入も忘れずに

(画像出典:la republica)

「海外旅行保険はケガや病気のためのもの」と思っている方も多いですが、携行品が盗まれた場合や、破損してしまった場合にも補償されます

外務省でも、海外旅行保険の加入をすすめています。

海外旅行中、たとえ万全の注意を払っていても、事件や事故に巻き込まれる可能性はないとは限りません。
(中略)
こうした予期できないトラブルに備え、海外旅行保険には必ず加入しておくことをおすすめします。

『できるだけお金をかけたくない』という場合は、年会費無料のクレジットカードに自動付帯する海外旅行保険を使用する方法もあります。補償内容を心配する方もいますが、例えば、筆者も愛用しているエポスカードは、海外旅行保険の補償内容がステータスカード並みで、年会費は完全無料です。

90日間の海外旅行まで補償してくれるので、長期の海外旅行でも安心して楽しめます。

治安の良くない国でも安全に楽しもう

日本は世界でも有数の治安の良い国です。

海外に行く時、特に治安の良くない国や地域を訪れる時には、被害に遭わないために&被害を最小限に抑えるための対策が重要です。

犯罪行為が発展途上国で多いのは残念なことですが、すべての現地の人が悪い人なわけではありません。

むしろ、現地の人の大部分は訪れてくる外国人に対して良心的に接してくれます。トラブルを避けて、その国の文化や人々の魅力に触れられるようにしましょう。

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