ついに日本でも販売が始まった小米/シャオミのスーツケース。
実際にAmazonで購入できる2モデルを購入してその使い心地をレビューしてみたいと思います。
まだまだ口コミ評判は少ないので、「購入するのに不安…」という方も多いと思いますが、スーツケース選びの参考になれば幸いです。
追記!シャオミのスーツケースは、日本での販売が終了してしまいました。
1万円以下でコスパに優れたスーツケースをお探しなら、↓関連記事↓をご確認ください。
筆者:ジンベエ
趣味がスーツケース収集で、使用したスーツケースは70台以上。お役に立つ情報をお届けします。
小米/シャオミってスーツケースも出してるの?
“シャオミのスーツケース”と聞いて多くの方が抱く疑問が「シャオミってスマホメーカーじゃないの!?」ではないでしょうか?
簡単に触れておくと、シャオミは中国のブランドですが、ブランドイメージは“無印良品よりさらに手広くやっている総合メーカー”という感じです。
スーツケースだけでなく、IoT家電から家具、旅行用品など、とにかくなんでもあります。
そしてシャオミの商品は“無印良品”のように洗練されたシンプルさで、値段の割に品質も高いので中国在住の外国人にも人気が高いです。
シャオミのスーツケースは2種類が販売中
シャオミのスーツケースが購入できるのは2021/04/24現在でAmazonのみです。
中国国内ではシャオミのスーツケース5種類以上がラインナップされているんですが、日本では中国でも1番人気の「PC(ポリカーボネート)旅行スーツケース」とフロントオープンポケットが搭載された「ビジネスキャリー」の2種類が購入可能です。
*日本語のスーツケースモデル名はまだ決定していないので、便宜上中国語名を和訳してモデル名としています。
それぞれの機能と仕様を簡単にご紹介します。
モデル名 | PC旅行スーツケース | ビジネスキャリー |
サイズ | 550×356×225mm(機内持ち込み可) | 559×370×230mm(機内持ち込み可) |
重量 | 3.3kg | 3.6kg |
容量 | 38L | 36L |
素材 | ドイツバイエル製ポリカーボネート100%使用 | |
機能 | TSAロック/静音ダブルキャスター | TSAロック/静音ダブルキャスター/フロントオープンポケット |
価格 | 8,989円 | 12,800円 |
どちらも価格からすると信じられないほど品質が高く、これまで1万円前後のスーツケースはグリフィンランドとレジェンドウォーカーが2大ブランドでしたが、シャオミが本気を出して日本に進出してきたら三つ巴の戦いになりそうです。
では、それぞれのモデル別に詳しくメリット・デメリットをご紹介したいと思います。
シャオミのスーツケース1:90GO PC旅行スーツケースレビュー
9,000円以下から購入できるシャオミのスーツケースの中でも1番人気のモデルです。
*すみません、こちらのカラーは日本未発売の限定カラーです。日本ではブルーとグレーの2色展開です。
中国でもベストセラーになっていて、なんと46万件もレビューが寄せられています。99%以上が“満足”と評価しています。
実際に使ってみましたが、外装・内装ともにチープな印象はまったくなく、使いやすさと耐久性にこだわった丁寧な作りでした。
これが9,000円以下で購入できるというのはちょっと驚きです。
Amazonや楽天市場などで販売されている1万円以下のノーブランド品とはまったく次元が違います。
シャオミのスーツケース1:外装の特徴
まず、ボディに関してですが、2つ目のモデルの共通仕様としてドイツバイエル社製の高級ポリカーボネートを100%使用しています。
バイエル社製のポリカーボネートは強度の異なる3層構造になっていて、非常に耐久性が高いのが特徴です。
ポリカーボネートは耐久性と軽量性に優れる高級素材です。ただし、コストが掛かるため1万円前後のスーツケースにはABS樹脂と混ぜたハイブリッド素材が使われることが多いのですが、シャオミのスーツケースは贅沢に100%ポリカーボネートです。
そしてシボ加工が施されているので傷や汚れも目立ちにくくなっています。
キャスターはダブルキャスターでサイズは実測で50mm。
最近はキャスターの大型化が進んでいるので、シャオミのスーツケースは一般的なキャスターサイズですね。
ただ、キャスターの取り付け位置が工夫されていて、ボディの両端ギリギリのところに設置されているため、重い荷物を入れた状態でも非常に移動が安定していました。
これは…よくリモワがよくやる手法です。
シャオミのスーツケース1:内装の特徴
シャオミのスーツケース内装は格安スーツケースによくあるようなバンドのみではなく、両側にファスナー式の仕切りが付いているのでスーツケースを開閉しても荷崩れしにくくなっています。
そして、左上のメッシュポケットはペンなど細いものを入れておくのにちょうどよいサイズ感。
これまでたくさんスーツケースを使ってきましたが、このサイズのメッシュポケットはかなり珍しいです。
実際に普段タイやマレーシアに3泊4日で持っていく荷物をパッキングしてみました。
【入れたもの一覧】
- シャツ 4枚
- ズボン 1枚
- 水着 1枚
- 下着 3枚
- 靴下 3枚
- ミラーレスカメラ
- ケーブル類
容量は38Lもあるので、機内持ち込みサイズですがほとんど片側だけで衣類のパッキングが完了しました。
もう片方にカメラとケーブルポーチを入れてもまだ片側半分以上収納スペースが残っているので、帰国時のお土産分もシャオミのスーツケースだけで済んでしまうかもしれません。
最近はLCCを利用する方が増えていますが、重量制限の厳しいフライトを利用する方には非常に使い勝手が良いスーツケースです。
シャオミのスーツケース1:口コミ評判にないメリット・デメリット
使いながら感じたメリット・デメリットを包み隠さずご紹介したいと思います。
メリット1:日本メーカー並の丁寧な作り
メンテナンスファスナーを開けると、キャリーバーの取り付け部分が確認できます。
実はこの部分はスーツケースの品質を確認するのに便利なポイントです。
普通は業者以外見ないところなので、格安スーツケースブランドは開けると汚いままだったり、樹脂部品がバリ取りされてなかったり(ザラザラしてる)することが多いのですが、シャオミのスーツケースはとてもキレイです。
ネジの緩みなども一切なく、取り付け部分もしっかりしています。
スーツケースレビューを作成する時には必ず確認するのですが、日本メーカー並の品質です。
メリット2:キャリーバーの長さ(長身の方に朗報)
シャオミのこちらのモデルはキャリーバーを伸ばしてびっくりしたのですが、キャリーバーが長いんです。
身長が高い方が機内持ち込みスーツケースを使うと、キャリーバーが短いものが多くて、引きながらカカトによく当たってイライラする事があります。
でも、シャオミのスーツケースは移動する際にも当たることはありませんでした。
実際に測ってみると、平均的な機内持ち込みスーツケースよりも10cm近く高かったです。
多段階で調節できるので、もちろん低く設定することも可能です。
デメリット:TSAロックの形状
唯一シャオミのこちらのスーツケースで不満だったのがTSAロックです。
ご覧の通り立体式になっています。
実はスーツケースの破損でキャスターやキャリーバーに続いて多いのがTSAロックです。
航空会社に預けた際に、投げられてTSAロックのところに衝撃がかかって割れてしまうトラブルがボチボチあります。
そのため最近は高級スーツケースを中心にフラット(ボディ面と高さがほとんど変わらない)なTSAロックを搭載しているものが多いです。
ただ、このシャオミのスーツケースは機内持ち込みサイズなので、機内持ち込みしている分には故障のリスクはないのですが…・
ちょっと残念なポイントでした。
ただ、全体的に見ると、ポリカーボネート100%で耐久性の高い外装、使いやすい内装、移動快適性の高いキャスターととても9,000円で購入できるスーツケースには見えないです。
近場の2泊~3泊くらいで非常に重宝するスーツケースだと思います。
シャオミのスーツケース2:90GO ビジネスキャリーレビュー
シャオミのビジネスキャリーはここ数年で流行しているフロントオープンポケットを搭載しているスーツケースです。
価格も12,800円と他のブランドのフロントオープンモデルよりもかなりリーズナブルで、なおかつ高級感があります。
シャオミの中でも比較的新しいモデルなのですが、すでに中国では8万件以上レビューが寄せられていて、満足度は99%以上です。
シャオミのスーツケース2:外装の特徴について
まず、ボディには1つ目と同じくドイツバイエル製ポリカーボネートが100%使用されています。
ビジネスキャリーの方もシボ加工で傷つきや汚れが付きにくいようになっていますが、光沢もあるため高級感があります。
フロントオープンの素材は遠くから見るとファブリック素材に見えますが、衝撃吸収のEVA素材でできています。
ちなみにEVA素材部分は防水仕様になっているので水が染みて大事なデバイスや書類が濡れちゃったみたいなことはありません。
フロントオープンポケットは使い勝手がよく、15インチのノートパソコンと9.7インチのタブレット端末を同時にしまえるほどたっぷりの収納スペースがあります。
固定するようのベルトは伸縮性があるので、収納する量に合わせて長さを調節可能です。
フロントオープンポケットの反対側は、パスポートやペン類、モバイルバッテリーなどを入れておくのにちょうどよいサイズのコンパクトなポケットが装備されています。
これがあるだけでチェックインや保安検査がすごくスムーズになるので、フロントオープンポケットタイプのスーツケースは一度使うと手放せません。
キャスターは全く同じものが採用されていて、実測で50mmです。
シャオミのビジネスキャリーもキャスター取り付け位置は工夫されていて走行安定感はなかなかです。
結構フロントオープンタイプのスーツケースはポケットにノートパソコンなどをしまって重量のバランスがよくないことが多いので、安心して移動できるのはありがたいです。
シャオミのスーツケース2:内装の特徴
コチラがシャオミのビジネスキャリーの内装になります。
フロントオープンポケットがある側はバンドでとめるだけのタイプになっています。
フロントオープンポケットは中のメイン収納にアクセスできるタイプと独立タイプがありますが、シャオミのビジネスキャリーは独立タイプ。
実際に先ほどと同じ荷物をパッキングしてみました。
おそらく無理すれば全然片側に衣類がまとめられますが、先ほどと同じようにパッキングすると、水着1枚分収まらなくなってしまいました。
容量は36Lで1つ目のスーツケースより2Lほど少なくなっているので、その影響かなと思います。
3泊4日くらいの旅行用荷物なら簡単にパッキングできますが、左側はフロントオープンポケットの分でマチが浅くなっているので、お土産をたくさん買う方だとちょっと足りなくなるかもです。
シャオミのビジネスキャリーのメリット・デメリット
シャオミのビジネスキャリーについても実際に使ってみてわかったメリット・デメリットをご紹介します。
メリット1:丁寧な作りは1つ目以上
コチラがシャオミのビジネスキャリーの内部になります。
1つ目のスーツケースと同じくとても丁寧な作りです。
そして1つ目のスーツケースにはなかった検品員のシールや製造日のラベルが貼られていました。
しっかりとした品質のスーツケースなので、安心して長期間使えそうです。
メリット2:TSAロック問題は解決済み
シャオミのビジネスキャリーは最近発売されたモデルなので、TSAロックも最新のモノが搭載されています。
画像でわかるとおり、フラットタイプのTSAロックなので、受託手荷物として預けても故障の可能性を最大限引き下げられます。
そしてフロントオープンポケットを搭載しているタイプでツマミを右に動かすとポケットのロック、左に動かすとメイン収納のロックが解除できます。
ダイヤルロックでフロントオープンポケットも施錠できるのでセキュリティ面も安心です。
デメリット:欲を言えばUSBポートが欲しかった…
最近のビジネス用途のスーツケースは結構USBポートを搭載しているモデルが増えてきました。
できたらシャオミのビジネスキャリーもモデルチェンジの際に搭載して欲しいです!
12,000円のスーツケースにそこまで求めるのは酷かもしれませんが…。
全体的にまとめてみると、使いやすいフロントオープンポケットに高級感のある内外装、ポリカーボネート100%の耐久性の高いボディと約12,000円なのが信じられないコストパフォーマンスです。
シャオミの90シリーズはシャオミの製品の中でも結構こだわりの強いシリーズなので、安心して使える品質の高さを感じました。
シャオミのスーツケースはコスパ高し!!
シャオミのスーツケースを実際に購入してみて口コミ評判にはないメリットデメリットについてレビューしてみました。
1万円前後だと「2,3回使えれば儲けもの」みたいな品質の低いスーツケースが多いのですが、シャオミの今回試した2つのモデルに関しては日本メーカーに引けを取らない品質でした。
まだまだAmazonでもレビューは少ないですが、安心して購入して大丈夫だと思います。
「コスパに優れたスーツケースを探している」「使いやすいフロントオープンのスーツケースが欲しい」という方には特におすすめのスーツケースでした。
fa-hand-o-right2020/02/19追加
シャオミのアルミ合金製キャリーも販売が再開されました。
手に入り次第レビューでご紹介します。