合肥とは? 天気や人口、日系企業について【現地駐在解説】

北京や上海、広州や南京などの大都会と比べるとあまり聞きなじみのない合肥(ごうひ)

もしかすると突然の海外赴任や留学で、合肥に行く機会が訪れた方もおられるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では…

この記事でわかること
  • 安徽省合肥市の人口やGDPなど基本情報
  • 合肥にある日系企業について
  • 合肥のおすすめ観光スポット3選

について、現地駐在がご紹介したいと思います。

この記事の
筆者:いろは丸

合肥にて駐在中。中国歴14年目です。大都市からローカルなところまで転々としてきた中国ならではのライフハックをご紹介します。

合肥とは?

合肥とは安徽省の省都で中国の中東部、華東地方(山東省、江蘇省、浙江省、上海市、安徽省)の北西部に位置しています。

合肥は中国で一番長い川である長江流域に位置し、中国五大淡水湖の一つと言われる巣湖の近くにあります。

上海へは一番速い高速鉄道で約二時間と、とても便利な位置に面しています。

南京にも高速鉄道で約一時間、少し距離のある北京へも一番速い高速鉄道で約四時間で着くことができます。

上海や江蘇省など沿海都市に近いという理由で日系企業も多数進出しており、今後の発展の可能性を秘めた都市といえます。

合肥市は2000年以上の歴史があり、三国時代の遺跡が多くあるため、歴史や遺跡好きの人たちが多く訪れる古都という一面もあります。

合肥の人口やGDPについて

2022年の統計によると、常住人口(現住人口)は約963万4千人で男性約495万5千人(51%)、女性は約467万9千人(49%)です。

年齢比率は0歳から14歳までの子どもたちは約157万4千人(16%)、15歳から59歳までの人は約467万9千人(49%)、

60歳以上の高齢者は約151万6千人(15%)となっています。

日本に比べるとそこまで高齢化はひどくない年代比率です。

参考:合肥市人民政府 (hefei.gov.cn)

2022年の統計によると合肥市のGDPは1兆2013憶元で前年比3.5%増加しています。

一年間のGDPを人口で計算してみると、一人当たりのGDPは12万5798元(1万8703ドル)で前年度より4824元増加しています。

人口が多いため一人当たりのGDPは日本より低いですが、合肥市のGDP1兆2013憶元を1元20円のレートで計算すると24兆260億円で、日本第5位の埼玉県のGDPと同じくらいになるほどの経済的に発展した都市といえます。

参考:合肥市 2022 年国民经济和社会发展统计公报_合肥市统计局 (hefei.gov.cn)

 

合肥の日系企業について

合肥にはたくさんの日系企業が進出していて進出日系企業は約60社、拠点数は140か所あります。

合肥市に進出している日系企業は建設業では日立建機、藤田建設、製造業では小林製薬、花王、デンソー、三菱電機、NSK、ニプロなど有名企業が多数進出しております。

多くの日系企業を支えるためにみずほ銀行も進出しています。

南京や上海に近い立地条件や、北京や上海、広州など大都市とは違い土地や賃貸、物価の安さなどが日系企業の進出を後押ししています。

日系企業が多いため合肥日商クラブがあり、2020年には法人会員51社、個人会員合わせて会員数は199人です。

合肥の天気・気候について

合肥の天気は日本の気候とあまり変わらない住みやすい気候といえます。

日本よりも西側にあるので、合肥で雨が降ると、何日か後に日本にも雨が降るという、割と日本に近い気候です。

夏は中国の南方よりも過ごしやすく、冬も中国の北方よりも暖かい、雪もシーズンに何度か積もる程度です。

中国の北方のようにセントラルヒーティングシステム(暖気)はなくても、エアコンさえあれば真夏も真冬も過ごせる日本人にはぴったりの気候といえます。

ただ、中国の北方に比べると少し湿気が多いので、部屋やバスルームがかびやすく、湿気には注意が必要です。

合肥への行き方

大阪の関西国際空港と合肥の間には週に二回、火曜日と土曜日に北京首都航空の直行便が出ています。

2024年1月現在は火曜日と土曜日の午前9:25に合肥を離陸し、14:50関空到着となっています。

関空発は15:50で合肥到着は18:30の予定です。

北京首都航空は23キロの預け荷物を2個預けることができとてもお得で、出張や留学など荷物をたくさん持ち込みたいときにはとても助かります。

ただ空港は市内から少し遠く、まだ地下鉄が整備されていないため、空港リムジンバスに乗って最寄りの地下鉄まで行く必要があります。

安徽省合肥市の観光スポット3選

合肥市は、安徽省の経済、政治、文化の中心地ですが、紀元前3世紀からの歴史ある街として知られています。

今では遺跡や三国志と関係のある公園などと高層ビルやデパートなどが街中に混在しています。

歴史と経済の発展を同時に楽しむことができる面白い街です。

出張で来られた方も、せっかくなのでお休みの日に観光スポットを巡ってみてはいかがでしょうか?

1.三河古鎮

三河古鎮は三つの川が合流していることからつけられた名前の観光地で2500年以上の歴史があります。

合肥市内中心部からは車やタクシーで一時間ほどかかります。

有名な観光地ですが、一般市民も街に住んでいることから、古鎮に入る際にチケット購入の必要はありません。

ただ、一部の歴史的建造物や博物館に入る際にはチケットを購入する必要があるので要注意です。

古い通りの石畳や、レンガ造りの建物など歴史を感じる特徴的な街並みを楽しむことができます。

2.三国遺跡公園

三国志に出てくる魏と呉が戦っていた有名な場所に三国遺址公園があります。

合肥市内から車やタクシーで40分ほどでたどり着くことができ、入場料は25元(約500円)です。

博物館にはこの場所をめぐっての攻防が詳しく解説されていて、出土品の展示や三国志関連の彫刻、土塁などもあり、三国志好きにはたまらない一度は行っておきたい観光地です。

市内中心部から少し離れているので自然も多く残されていて、風景と遺跡を見ながら歩いてみるなら三国時代にタイムスリップした気分になれるかもしれません。

3.包公園

包公園は合肥市内の中心部にある公園です。

中国では人気のある宋時代の清廉潔白な名高い大臣、包拯(ほうじょう)を祀った公園です。

包公祠、包公墓、清風閣、浮荘の4つのみどころがあり、包公の有名な裁きのシーンを再現した蝋人形も見ることができます。

包公祠、包公墓、清風閣、浮荘の4つのポイントを見るのに必要なチケットは40元(約800円)です。

広々とした公園で、湖もあり市民の散歩や憩いの場所となっていて、季節のいいときに散策するにはもってこいの場所です。

市内中心部なので、近くに地下鉄の駅(包公園)や万達(ショッピングモール)もあり、食事や買い物しながら、公園を散策できるとても便利な観光地となっています。

合肥を存分に楽しもう

合肥は日本人にとってあまり馴染みのない都市ですが、歴史と現代発展が混在した見どころのあるところといえます。

地下鉄もどんどん建設されているので、街の散策はとても便利になっています。

出張でお越しの際や、上海や南京におられる方はぜひ少し足を伸ばして、合肥の街を観光なさってください。

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