上海に長期で住むとなると土地勘がない人であれば特に、どこに住んだらよいのか、部屋はどうやって借りるのか迷うものです。
また、同じ場所であっても、一人暮らしの人、子供がいる家族、家賃の条件など、状況によって住みやすいと感じるかどうかは人それぞれ。
そこで、上海の中で特に日本人が住みやすいエリアや上海の賃貸物件に関する、お役立ち情報をお届けします!
上海在住、貿易会社勤務の会社員。中国6年、海外生活16年で培ったライフハックをご紹介します。
上海の日本人が住みやすいエリア6選
上海には、特に日本人にとって住みやすいエリアがいくつかあり、エリアごとにそれぞれの特徴があります。
自分の生活スタイルやニーズに合った場所に住めると、上海ライフもより快適です!
そこで、上海の中で特に日本人が住みやすい6つのエリアとその特徴、家賃相場などをご紹介します。
1.虹橋エリア
- 特徴:日系および外資系企業のオフィスビルが多い
- 地下鉄:2号線・10号線・15号線
- 家賃相場:40~70㎡ 6000~9000元
- エリア内の主要施設:在上海日本国領事館、上海金虹橋国際中心(ショッピングモール)
虹橋エリアは長寧区にあり、上海の中でも日本人が住む場所として、歴史が古い地域です。
街の雰囲気は、日系企業や外資系企業のオフィスビルが多いビジネス地区といったイメージ。
虹橋空港から近いので飛行機の移動には便利です。地下鉄は2号線と10号線がありますが、基本的に移動はタクシーのほうが便利かもしれません。
家賃相場は、40~70㎡で大体、6000~9000元です。
虹橋エリアには、日本人学校や日系幼稚園もあるので、特に子供をもつ日本人の家庭が多く住んでいます。
日本領事館をはじめ、日系のクリニックやスーパー、日本食レストランなども充実しているので、家族づれ、一人暮らしどちらも住みやすいエリアです。
2.古北エリア
- 特徴:古くから日本人が最も多く住むエリア、日本のものが充実している
- 地下鉄:10号線・15号線
- 家賃相場:40~70㎡ 6000~9000元
- エリア内の主要施設:高島屋、古北カルフール
古北エリアは、虹橋エリアと同じ長寧区にあり、昔から日本人が最も多く住む場所として知られています。
日本人向けの飲食店や日本語OKのお店も多く、言語に不安を覚える人にとっては、ありがたい環境です。
地下鉄は、2号線と10号線、15号線が通っていますが、アクセスが不便なので、タクシーを利用することが多いかもしれません。
家賃相場は、40~70㎡で大体、6000~9000元です。
日系スーパーやカルフール、高島屋など日本人向けのお店があり、食料品や日用品のショッピングにも便利な生活環境です。
古北エリアにある日本人学校や幼稚園は、バスの送り迎えをしてくれます。また、日系クリニックや歯科なども充実しているため子供を持つ家族にも安心です。
古北エリアは上海の日本人コミュニティの中心なので、サークル活動や会食などに参加したい人にも住みやすいエリアです。
3.浦東エリア
- 特徴:緑が多くて静か、空気も良い。中学、高校の日本語学校がある。
- 地下鉄:2号線・4号線
- 家賃相場:40~70㎡ 7000~12000元
- エリア内の主要施設:東方明珠塔、正大広場(ショッピングモール)、ヤオハン、マルシェ
上海は、黄浦江を境に西側を「浦西」、東側を「浦東」と呼びます。
今回ご紹介している、日本人が住みやすい6つのエリアの中で、浦東エリアだけが、「浦東」に含まれます。
浦東エリアは、浦西と比べて緑も多くて静か、上海の中でも空気が良いと評判で、外国人に人気が高いエリアです。
地下鉄の混雑や渋滞があるので、浦西に職場がある場合は、通勤はいくらか大変かもしれません。
浦東エリア内には、上海で唯一中学、高校の日本語学校があるので、子供のためにこの地域を選ぶ方もいます。
家賃相場は、40~70㎡で大体、7000~12000元です。
浦西エリアと比べると浦東エリアの日系のスーパーや日本食のレストランの数は少ないので、不便と感じる日本人もいるようです。
住む環境を重視したい人は浦東エリア、生活の利便性を重視したい人は、浦西がお勧めです。
4.徐家匯エリア
- 特徴:人が多く、にぎやかな商業地区。どこに行くにもアクセスが便利。
- 地下鉄:1号線・3号線・4号線・9号線・10号線・11号線
- 家賃相場:40~70㎡ 4500~8000元
- エリア内の主要施設:上海体育館、City Shop、美羅城(ショッピングモール)
徐家匯エリアは、上海の中でも指折りの商業地区。ショッピングモールやレストランも充実していて、とにかくにぎやかな地域です。
地下鉄1・3・4・9・10・11号線が通っていて、上海市内のどこへ行くにもアクセスが便利ですが、渋滞が多いので車での移動は要注意です。
家賃相場は、40~70㎡で大体、4500~8000元です。比較的リーズナブルな物件が多い印象です。
徐家匯駅の周りには、日系スーパーや日本食レストランがあって便利ですし、欧米人向けのバー・レストランもあって、おしゃれなエリアです。
ただ、徐家匯駅から少し離れると、急にローカルの雰囲気が強くなるので、好みが分かれるかもしれません。
交通アクセスや生活の利便性はとても良いのですが、繁華街なので、家族向けというよりは一人暮らし向きの環境です。
5.中山公園エリア
- 特徴:浦西と浦東のどちらにも行きやすい。緑豊かで買い物も便利。
- 地下鉄:2号線・3号線・4号線
- 家賃相場:40~70㎡ 6500~12000元
- エリア内の主要施設:中山公園、龍之夢購物公園(ショッピングモール)、玖瑰坊(日本食レストランが多い)
中山公園周辺は、緑もあってショッピングにも便利、生活しやすいと人気の地域で日本人も多く住んでいます。
中山公園エリアは、上海の中心部に近いので、浦西エリアと浦東エリア、どちらにも行きやすい場所にあります。
地下鉄2号線に乗れば、虹橋空港にも浦東国際空港行けるので、飛行機移動のアクセスが良いのも特徴です。
家賃相場は、40~70㎡で大体、6500~12000元です。
地下鉄の駅周辺には日系スーパーやショッピングモール、大型家電量販店などの商業施設が集まっていて移動が少なくすみ、とても便利。
日本人学校や日系幼稚園のバスルートもあるので、送り迎えの心配もいらず、家族連れでも心配ありません。
街の喧騒から少し離れて、緑豊かな中山公園で気軽に散歩できるのもうれしいポイントです。
6.静安エリア
- 特徴:外国人居住者の多い高級繁華街でにぎやか。家賃相場は少々高め。
- 地下鉄:2号線・7号線・14号線
- 家賃相場:40~70㎡ 10000~15000元
- エリア内の主要施設:静安寺、久光百貨
静安寺エリアは、いわゆる高級繁華街で、五つ星ホテルや大型ショッピングモール、各国のレストランが建ち並び、日本人だけでなく外国人居住者の多いエリアとなっています。
交通アクセスに関して言えば、地下鉄2号線で浦東方面へも行きやすくなっています。
また、浦東国際空港行きのエアポートバスの発着所があるので、静安寺エリアから浦東空港までノンストップで行けて、とても便利。
家賃相場は、高級繁華街とあって少々高め、40~70㎡で大体、10000~15000元です。
静安寺エリアにある、日本の食材から生活雑貨までがそろっている久光百貨は、上海在住日本人の御用達で買い物にも苦労しません。
静安寺エリアは日本人学校など教育施設などから離れているため、子供のいるファミリーよりも、利便性を求める一人暮らしの人に人気のエリアです。
上海の賃貸は「マンション」か「サービスアパートメント」
上海の日本人が賃貸で住んでいる物件は、大きく分けて「マンション」か「サービスアパートメント」、この二つに分かれます。
それぞれの特徴や日本では聞きなれない「サービスアパートメント」とはどんな物件なのかを知っておくと、物件選びに役立ちます。
上海の賃貸:マンションタイプとは?
上海のマンションタイプの賃貸物件は基本的に日本と同じで、分譲マンションの一室をオーナーが貸すというスタイルです。
家具の有無や設備の充実度、家賃などは、オーナーによって異なるので、その都度しっかり確認する必要があります。
法人が経営するディベロッパー物件の中には、日本人を対象としたマンションもあるので、日本語でコミュニケーションが取れることもあります。
個人オーナーの場合は、中国語対応と考えておいたほうがいいでしょう。
上海の賃貸:サービスアパートメントとは?
サービスアパートメントとは、ホテルのようなサービスが受けられる賃貸物件です。
たとえば、フロントが設置されていたり、コンシェルジュや室内清掃担当がリネン交換、掃除なども行ってくれます。
物件によっては、プールやフィットネスジムまで完備されているところもあります。
家具や洗濯機、冷蔵庫などの基本的な設備もそろっているので、すぐに生活を始めることが可能です。
それらの付加価値がありつつ、長期で滞在してもホテルよりもリーズナブルなのが魅力です。
上海で快適な賃貸ライフを!
上海は、昔から日本人が多く住んでいた場所なので、ほかの街より日本人向けの環境がそろっているのが特徴です。
さらに、日本人にとって住みやすいエリアを選ぶなら、慣れない海外でも比較的安心して暮らすことができます。
最近では、「サービスアパートメント」という日本にはない形の賃貸マンションに住むという選択肢もあります。
自分や家族が暮らしやすい条件がそろった場所を選んで、より楽しい快適な上海ライフを楽しみましょう!