上海蟹とは? 美味しい食べ方からレストランまで解説!【上海駐在が執筆】

最近日本からの出張者の往来も回復して来て、アテンドで上海蟹をリクエストされる事も多いのでは無いでしょうか?

そんな時の為に、使えるお店はもちろん上海蟹の基本情報豆知識食べ方までわかりやすくご紹介したいと思います。

日本では食べられない濃厚な味は、上海に来たからには味わって頂きたいご当地グルメです。

この記事の
筆者:さぱにん

上海生活15年目。美味しい物を食べ飲みする事が大好きな中年ブロガーです。 飲食関係の現地企業に勤務しています。私も中国旅行に来た時に味わって、上海蟹の虜になってしまいました。

細かい説明を飛ばしてすぐに上海で日本人におすすめの上海蟹の食べれるお店を確認したい方は、コチラをタップすると下までスキップできます。

上海蟹とは?

上海蟹とは、イワガニ科モクズガニ属のチュウゴクモクズガニです。

シナモズクガニと呼ばれたりもしますが、上海にいる日本人でしたら、通称上海ガニで十分通じます。

中国での正式名称は大闸蟹(大閘蟹|dazhaxie|ダージャーシエ)

難しい事はよくわかりませんが、味噌のとても美味しい淡水蟹です。

阳澄湖と言う湖で養殖されたものが高品質と言われています。

その為、写真の様にタグを付けて、産地を偽装していないと言う印にしています。

何とも中国らしい話ですね。

秋から冬に掛けてが身も太り、味噌や白子の量も増えるので、上海蟹のシーズンになります。

まず雌が先に食べ頃(10月〜11月)になり、その後雄も食べ頃(11月〜12月)を迎えます。

茹で上がると、甲羅が赤くなりとても美味しそうになりますね。

中国語では清蒸(チンジェン)と言いますが、姿蒸しにするのが最もポピュラーな食べ方です。

殻を剥くのが面倒だと言う方もおられますが、後半で剥き方や食べ方もお伝えしますのでご安心下さい。

上海蟹の雄雌の見分け方

上海蟹にも雄と雌が有り、それぞれ味も違い、好みも分かれます。

写真の様に表から見ると、ほぼほぼ見分けがつきません。

でも、裏返してみると

こちらがです。

腹のふんどしが三角になっているのが雄の見分け方です。

こちらがです。

雄と違ってふんどしが無く割とシンプルな外見です。

サイズも少し雌の方が小さく、同じ値段だと雄の方が大きな物を買う事が出来ます。

さぱにん

個人的には雄の白子のネットリした部分が大好きです!

雌も美味しいのですが、私のお勧めは断然雄です!是非食べ比べをして好みを見つけて下さい!

上海蟹の食べ方

こちら蒸し上がりの上海蟹です。

お店では生きた物を売っているので、逃げ出さない様に紐で縛ってあります。

これが無いと蒸す時にも暴れまくるので、必須事項になります(笑)

ハサミと足を取る

蒸し上がった蟹を食べやすい様に、先にハサミと足を全てむしってしまいます。

可哀想と言うか、情けない感じになってしまいますね。

このふんどしは雄の蟹ですね。皆さんも少しずつ上海蟹通になって来られたでしょうか(笑)

ふんどしと甲羅を取る

そして、甲羅の下の方から甲羅を開けるとこの様に、美味しい部分の登場です!

甲羅では無い体の方に残る灰色の部分(両側に見える)はエラになるので食べられません。

むしって捨ててしまいましょう。

体を割って白子や味噌を食べる

そして、ついに待ちかねた瞬間です。

体を割って、白子と味噌が混ざり合った所をガブリと一口でいってみて下さい。

口中に濃厚な味が広がり、最高に幸せな時間が訪れます。

この時ばかりは、ビールではなく紹興酒を合わせたいですね。

少し温めて、生姜が効いた物を出してくれるお店も有ります。

さぱにん

中医の漢方的な見方では蟹は体を冷やす食べ物なので、体を温める紹興酒や生姜に合わせるそうです。

理論は良く分かりませんが、取り合わせはバッチリです!

また、甲羅の方にも味噌や食べれる部分が残っています。

この中に硬い部分が有りますが、胃になるのでこちらも食べる事ができません。

最後に甲羅の中に紹興酒を注いで、味噌や残った身を洗いながら飲み干すともう上級者ですね(笑)

残りのハサミと足の身を食べる

残念ながら、メインイベントは直ぐに終わってしまいますが、残りの蟹の足やハサミの中にも食べれる肉が有ります。

余韻に浸りながら足やハサミをホジホジして行きましょう。

足の関節のそばをキッチンバサミ等で切ってしまい、先の細い方の足で押し出すとスッと身を食べる事が出来ます。

これが出来ると、ちょっと中国通になった気がしますが、ただの自己満足だと言う説も有ります(笑)

こちらの動画は、中国語ですが殻の剥き方を説明してくれています。

少し手順が違う所も有りますが、コツを掴んで美味しく食べられればそれで没问题(メイウェンティ)です!

お勧めの上海蟹を使った料理

最も一般的な食べ方は姿蒸しですが、他にもお勧めの料理が有ります。

こちらは醉蟹(ズイシエ)と言って、生きた上海蟹を紹興酒と調味料に漬け込んだものになります。

日本語では、酔っ払いガニと言いお酒で溺れ死んで、身は生でお酒で殺菌された状態になります。

お店によっては、安全の為に加熱されている物を提供される事も有りますが、味は生の本物の醉蟹の方が美味しいです。

私個人的には、今までお腹を壊したり食中毒になった事は有りませんが、こちらは自己責任でお願い致します(笑)

そして、こちらも最近食べたのですが、ボイルした川海老の上に蟹味噌カニの身を加えた餡を載せたお料理です。

蟹だけでも十分美味しいのに、プリプリの海老の上に掛けちゃいました。

もうこれは、笑うしか無い美味しさです。機会があれば是非ご注文をお勧めします!

他にも、上海蟹ミソ豆腐や、茶碗蒸しに蟹身と味噌を加えたものも好きだったのですが、最近こちらが一番に躍り出ました(笑)

上海でおすすめの上海蟹のレストラン

上海の日本人が多いエリア

今年は上海人の友人が、車で阳澄湖まで蟹を食べに連れて行ってくれました。

本場で生簀から蟹を選び、船の上で食べ、湖の周りを観光して帰って来る日帰りの小旅行でした。

機会が有ればこちらもかなりお勧めですが、上海にも良いレストランが有ります。

日本からのお客様をアテンドするのであれば市内のレストランを押さえておきましょう!

日本人慣れしたオーナーが日本語メニューを準備したお店等をご紹介したいと思います。

1.孔乙己酒家

孔乙己酒家のおすすめポイント
  1. 市内に3店舗展開で利便性有り
  2. お得なコース料理+紹興酒の飲み放題もあり
  3. 予算:250元~300元

こちらの孔乙己酒家さんは創業15年以上、日本のテレビや雑誌で多く取り上げられるほか、紹興酒好きや地元上海人の中で知らない人はいない程の話題のお店です。

当然、上海蟹食べ尽くしコース(288元/名)を3店舗共提供してくれます。

前菜3点盛り、上海蟹ツメの姿蒸し、上海蟹むき身と芥蘭炒め物、上海蟹ミソの炒め物、上海蟹しらこと米麹煮、茶碗蒸しの上海蟹ミソあんかけ、上海蟹ミソ豆腐、上海蟹の姿蒸し、上海蟹ミソと豆苗煮、孔乙己酒家炒飯、黒糖の生姜茶、本日のフルーツ

ちなみに楽っと予約さんを通して予約すると、こちらのコースが198元になるお得なキャンペーンも!

大切な日本からのお客様には、豪華上海蟹食べ尽くしコース(398元/名)も有ります。

前菜4点盛り、上海蟹ツメの姿蒸し、上海蟹むき身と芥蘭炒め物、上海蟹ミソの炒め物、上海蟹のしらこと米麺煮、上海蟹白子とミソの甲羅蒸し、フカヒレと上海蟹ミソスープ、大きい上海蟹の姿蒸し、上海蟹ミソ豆腐、孔乙己酒家炒飯、黒糖の生姜茶、本日のデザートとフルーツ

紹興酒は、本場紹興から仕入、種類も豊富なうえ5年~10年ものまで揃い、250ml20元~とリーズナブル。

上記は5種類の違う年代の紹興酒を味わえる紹興酒飲み比べセット(50元)

せっかくなので、本場の楽しみ方上海蟹には紹興酒を合わせて楽しみましょう!

また、中華料理には珍しい飲み放題も+60元で提供してくれます。

ただ、中華あるあるですが、残念ながら生ビールは提供しておられません。

瓶ビールにはなりますが、飲み放題、しかも60元は破格の値段で日本からの旅行者も文句は無いでしょう(笑)

ちなみに、単品注文で飲み放題のみも60元で注文可能です。

色んな年代の紹興酒を、上海蟹と一緒にしっぽり頂くのも中国通になった気がして良いものです。

ここまでは3店舗共通の情報となります。

個人的には、一番古くから有る本店(老西門店)がお勧めです。

周囲の街並みも一番雰囲気が有り、 お店の作りも歴史を感じられます。

近くに豫園も有るので、午後から豫園を観光して、夜は孔乙己酒家さんで上海蟹のフルコースと言うコースは如何でしょうか?

一番新しいお店になる(昭化路店)中山公園から徒歩10−15ほどに有ります。

こちらは個室が6部屋(10名x4室、12名x1室、16名x1室)と充実しています。

個室を繋げて最大40名様まで対応可となっていますので、人数の多い時にはお勧めのお店です。

日本人的には会社が虹橋地区に有る方が多いと思いますので、(虹橋店)が一番立地は便利かと思います。

詳細情報はこちらのお店の情報を載せておきたいと思います。

こちらのお店でも、当然蟹尽くしのコースと紹興酒を含んだ飲み放題を注文可能です。

日本語対応可能スタッフや蟹の殻剥きサービスも有るので、安心して使えるお店になります。

とりあえず上海蟹という時には、まずこちらのお店を一度下見がてら蟹尽くしコースを楽しんでみて下さい。

孔乙己酒家の詳細情報

店舗名 孔乙己酒家【コンイージー】~紹興酒場~
中国語名 孔乙己酒家~紹興酒場~
住所 虹橋路1480号(×延安西路) 
楽っとnetで予約

地下鉄最寄駅は10号線の伊犁路駅から徒歩10分で、虹橋路沿い高島屋の直ぐ近くになります。

2.桂花龍井【グイファロンジン】(虹橋エリア)

桂花龍井のおすすめポイント
  1. 高級感のあるお店
  2. 個室も充実
  3. 予算:250元~300元

もう一店舗お勧めなのは、桂花龍井さんです。

先ほどの孔乙己酒家さんは少しローカルな雰囲気を楽しむイメージですが、こちらは高級感の有るお店となります。

日本から来られた重役の方の接待等でも安心です。

こちらが10名様用の円卓個室になります。

この個室を繋いで、20名様や30名様等の大規模のご予約にも対応可能です。

お料理も当然上海蟹コースを準備してくれています。

おすすめは388元のコースで全12品が上海蟹づくしとなっており、満足度120%のコースとなっています。

上海蟹以外の中華料理も、日本にいた経験のある料理長の元、日本人好みの味付けです。

桂花龍井の詳細情報

店舗名 桂花龍井【グイファロンジン】
中国語名 桂花龍井
住所 虹橋路1482号1(x延安西路)※最寄駅10号線伊犁路から徒歩10分
楽っとnetで予約

地下鉄最寄駅は10号線の伊犁路駅から徒歩10分で、高島屋の直ぐ近くになります。

実は孔乙己酒家さんの右隣になります。予算と雰囲気で選んで頂ければと思います。

上海で美味しい上海蟹を楽しもう!

上海蟹の味噌

如何だったでしょうか?

お店で調理された上海蟹を、殻剥きサービスを利用して簡単に食べると言う初心者コースから、

自分で上海蟹を買って来て調理する方法や、現地まで行って本場の味を楽しむまで色々な楽しみ方が有ります。

せっかく上海に生活しているなら、是非心ゆくまで上海蟹を楽しんで下さい!

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